冷血

最近は殺人ノンフィクションばかり読んでいて、すっかり脳が殺伐モードに切り替わっています。

桶川ストーカー殺人事件―遺言―

桶川ストーカー殺人事件―遺言―

死刑でいいです―孤立が生んだ二つの殺人 (新潮文庫)

死刑でいいです―孤立が生んだ二つの殺人 (新潮文庫)

『殺人犯はそこにいる』がすごかったので、清水潔記者の大出世作『桶川ストーカー殺人事件‐遺言‐』を改めて。
清水記者が犯人グループの個人特定をするとき、情報提供者が犯人グループの報復を恐れて直接会ってもらえないので、言われた場所に写真を隠して受け渡ししていたのですが、その面倒臭さに「携帯電話に写真を送る技術があればいいのに」と言っていたのが印象的でした。ちなみに事件があったのは1999年で、J-PHONEからカメラ付ケータイが発売されたのは翌2000年のことでした。


ちなみに、被害者の訴えを黙殺し続け、犯人を逃がし、事件の隠蔽をはかったことで有名な埼玉県警上尾署には、今は公式サイトもあるのですが、「ストーカーの概要と被害防止ポイント」というページにアクセスすると404 Not Foundになるあたりは実に芸が細かいというか。

http://www.police.pref.saitama.lg.jp/kenkei/policestation/ageo/index-kodomojyosei.html
ここからアクセスしてみてね!


もう一冊、実母を殺害した数年後に見知らぬ姉妹を殺害し、快楽殺人を告白して世間を恐怖させた山地悠紀夫事件を扱った『死刑でいいです』。こちらは、彼の特異なパーソナリティと、それを形成した幼児期や、支援が受けられなかった発達障害について考察しています。こちらはまだ読み終わってないので、じっくり考えながら読んでいこう。