怪の細道 奥羽怪談
拙作の収録された実話怪談本が出ました。
奥羽怪談(竹書房)
今回は東北6県を舞台とした話が集められていて、ぼくは宮城県を舞台に「メモリーグラス」「聞けなかったあの台詞」「黒い翼」「命の洗濯」の4篇を寄稿しております。
同じ宮城県では盟友(とこちらでは思っている)の小田イ輔氏も登場。他県も斯界の錚々たる面子が揃っています。どうぞよろしく。
過去の拙稿収録本はこちら。
怪談四十九夜 断末魔(竹書房)
瞬殺怪談 死地(竹書房)
江戸怪談を読む 猫の怪(白澤社)
江戸怪談を読む 皿屋敷ー幽霊お菊と皿と井戸(白澤社)
渚にて あの日からのみちのく怪談(荒蝦夷)
https://araemishi.cart.fc2.com/ca4/23/
https://honto.jp/netstore/pd-book_27985537.html
こちらもよろしくお願いします。
新・おっぱい映画ベストワン
一応自分用の覚え書きとして記録しておこっと。
もう公式のお許しも出たし、ネタバレとか配慮はしてません。あと未見の人が読んでもわかるようには書いてません。
初日の朝、まだ開店してないイオンモールの映画館に行って観てきたんです、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。
オレもエヴァンゲリオンはリアルタイムで見てきた世代です。テレビシリーズは地元では放送されてなかったので、東京に住んでる友だちのお姉さんにビデオを送ってもらって見たりしてました。そんで最終回がアレだというのも知ってから見たし、劇場版もまたアレだというのも知ってから観にいって、本当にアレだったという記憶がね、ちゃんとある世代なわけですよ。
新劇場版も、『序』は公開規模も小さいし大して興味がわかなかったから、観にいかなかったんだけど、『破』でどうやら話が違うという評判を聞いてね、観にいったらあんまり面白かったんで、車で1時間以上かかる遠くの映画館(『破』の公開規模もそんなに大きくなかった)まで、2日続けて観にいったんですよ。
そんで『Q』でまた何がなんだかわかんないものを見せられて、それから9年、特に期待もせず漫然と待ってたという感じですかね。
テレビシリーズや旧劇場版の、ギスギスした雰囲気にエヴァの本質を見出すファンもいるんでしょうけど、オレは新劇場版のとくに『破』で、ようやく自分が欲しかったものを与えてもらったというタイプです。だから、今回の映画も素直に楽しめましたね。
いや、これおかしいだろという点はいっぱいあるんですよ。
あのピアノ線はどこから吊ってんだよとか、なんで赤くなった世界がパナソニックのタフノートパソコンでハッキングするだけでシュバッと直せるんだよWindowsのサポートもとっくに切れてんだろとか、滅びかけてる世界で巨大宇宙戦艦やら大量のエヴァもどきやら誰がどうやって作ってるんだよとか、ケンスケのジムニーは明らかに新車だしナンバープレートとか車検とかどうしてんだよとか、だからあの大塚明夫はどこの誰なんだよとか、そういう疑問は「アニメだから」で頭の隅に追いやるにしても、「スケール感おかしすぎて今どこで何やってんのかさっぱりわかんねえ」「敵が多すぎる&一体一体が弱すぎてアクションの楽しみがない」というのはいかんともしがたかったですねぇ……。
綾波が農作業をやる場面の、思想性は意見が分かれるところもあるでしょうけど、プラグスーツに姐さんかぶりと袖カバーで田植えをするのは絶対ギャグだと思うし、アスカは出番の半分ぐらい裸だし、マリは出てくる全部のカットでおっぱいが揺れているのもすごいと思ったです。『エヴァンゲリオン』は貞本義行のほっそりしたキャラデザもあって、絵的にはそこまで巨乳ってわけでもないんだけど、今回はとにかくマリが一挙一動するたびにぷりんぷりんのゆっさゆっさなので、こちらの知能指数を下げて「難しいこたぁ知らん!」と諦めさせる効果がすごいです。絵で揺らすだけでなく、セリフでもマリが自分で「乳の大きいいい女だよ」と言うダメ押しまであります。うちのブログで歴代一番反響があった記事は「おっぱい映画ベストテン」なんだけど、いま募集したら『シン・エヴァンゲリオン』が上位に入るのは間違いないです。
おっぱい映画ベストテン:結果発表 - 男の魂に火をつけろ! ~はてブロ地獄変~
新劇場版は、旧劇場版に比べて性的なオブセッションがすごく弱まってるんだけど、その分マリのおっぱいがイキイキと揺れるようになったのが興味深いですね。普通、男は歳を取るとおっぱいより下半身のほうにフェティシズムを向けるものですよ。庵野秀明監督はそんな衰えとは無縁の人なのか、それとも性的な衰えの結果として幼児性が亢進してきたのか。この辺は『破』と『Q』の間にあったはずの幻の『急』と並び、語られざる謎として残りそうです(残りません)。
マリのおっぱいで知能指数を下げた効果もあり、後半になって恒例の人類補完タイムが発動すると、いろんな考察がだいたいどうでもよくなります。綾波が何人目でアスカがクローンでとか、そんなのどうでもいいんです。アレは漫画俳優であってどれでも綾波だしアスカなんです。
ループする世界に気付いたシンジくんが、全てのエヴァンゲリオンを消滅させることでループの仕組み自体を書き換える、という『魔法騎士レイアース』とか『魔法少女まどか☆マギカ』でもやってた理屈は納得できるし、そこでカヲルくんあたりが繰り出してくる、例によってわかるんだかわかんねえんだか微妙なメッセージも、広げるだけ広げた風呂敷を畳めない監督の逆ギレとしか思えなかった旧劇場版とは違い、色々あったけどエヴァンゲリオンと歩いてきたこの25年も悪いことばかりではなかった、という人間の温かさみたいなモンを感じましたね。ただ、オレは『さよならジュピター』が別に好きじゃないので、あそこで流れるユーミンの曲にそんなにノれなかったのは残念なところでした。
シンジくんとゲンドウが東宝の特撮セットの中で戦うあたりは、いかにも特撮マニアがやりそうな演出だなと微笑ましかったし、親子対決の顛末がほぼ刃牙と勇次郎のエア夜食になってたのも個人的には好きです。
(エア夜食はよく揶揄されるけど、あれで刃牙は勇次郎に植え付けられた価値観から卒業して、戦って勝つ以上に父を乗り越えたと思っている)
いい歳なのに「大人になれ」と言われるのはイヤかもしれないけど、でも作中のシンジくんもアスカも綾波もマリもそうであるように、どこかに子どもの要素を残していても、本当にずっと子どものままではいられないじゃないですか。今回の映画で「置いていかれた」とか言ってる人たちだって、本当に20年前とまったく同じではないでしょう。オレだってそうだ。すっかりおじさんになって、すたみな太郎で脂っぽい肉を腹に詰め込むより麦飯にとろろをかけてすする方が好きになったし、オタクに優しい黒ギャルより夫の三回忌を終えた喪服の未亡人にそそられるようになった。人生ってそういうものです。
アスカとシンジが、お互いに「昔は好きだった」と言って別れ、別のパートナーを得て大人になる(アスカはおっぱいが大きくなり、シンジも緒方恵美から神木隆之介に声変わりする)のも、裏切られたと感じた人もいるようですが、そういうことってありますよね。オレもね、30歳ぐらいのころ、中学の同級生と飲み会があって、好きだった女性に「あんたにも好きな子ぐらいいたんでしょ、誰だったの」と絡まれて、ムカついたので「おめえだよ馬鹿」と言ったことがありました。だからって何もないですよ。アスカと違って向こうはこっちのこと何とも思ってないし、こっちだって他にパートナーの女性がいたし。だけどそうやって、大人になってから思春期の恋愛に落とし前をつけるってのも、悪いものじゃなかったです。わりといい気分でしたねぇ。
ところでうちの母上様は、『13日の金曜日』のとくに「6」や「7」ラストのショック演出を見て、絶対死なないジェイソンにすごく恐怖をおぼえていたんですけど、「8」のラストで、ニューヨークの下水に流されたジェイソンが子どもに戻ったのを見て、その恐怖から解放されたというんですね。
今回の映画も、オレにとってはそういう効果がありました。憑き物落としですよ憑き物落とし。
小人プロレスと都市伝説
最近また小人プロレスの話がよく出てくるので、ここでもまとめておきたいと思います。
よくある都市伝説
かつて低身長症の選手だけで組織された小人プロレス団体があり、テレビでも放送され人気を博していた。しかし人権団体が「身体障害者を見世物にするとは何事か」とクレームをつけ、テレビ放送は禁止となり、興行も取り締まられて団体は解散、レスラーたちは全員失業し困窮した。元レスラーは「人権団体のやつらは、俺たちの仕事を奪ったが替わりの仕事はくれなかった」と涙ながらに訴えたが、人権団体は彼らを無視して、小人プロレスを潰した実績を誇示しつつ、次の獲物(※主に女性の性的魅力を前面に押し出したコンテンツがここに入る)を狙っている。
実際はどうか
小人プロレスは全日本女子プロレスのいち部門として前座で開催され、メディアで取り上げられることは少ないが試合はずっと行われていた。全日本女子プロレスの倒産により試合の機会は激減したが、現在でも現役選手がプリティ太田とミスター・ブッタマンの2名おり、いまでも時おりリングに上がったり演劇の舞台に上がったりしている。人権団体その他に潰されたという事実は存在しない。
と、簡単に結論だけ書きましたが、続けてもう少し詳しく書いていきましょう。
続きを読むロック好きなら聴いておきたい古典100
はてな匿名ダイアリーで話題の、この記事を読ンだンですよ。
お若い人は知らンだろうけど、ロックって2つあるンですよ。アタマいい人のロックと、アタマ悪い人のロック。言い換えれば都会ロックと田舎ロックというか、サブカル系ロックとボンクラ系ロックと言ってもいい。もちろンこの増田はアタマいいロックです。こういうのを聴いて「ロックとは、音楽とは、人生とは」考えるのが都会のロックファンで、ワスら田舎モンは別のロックで脳を麻痺させて日々の労働に耐えるンですよ(ド偏見)。
これが田舎のロック名盤100だぜ、くらいやがれ(誰が?)
※なお年代はテキトーです
- The Beatles / The Beatles (White Album)
- Jimi Hendrix / Electlic Ladyland
- The Rolling Stones / Let it Bleed
- The Kinks / The Kinks
- Cream / Wheels Of Fire
- Vanilla Fudge / Vanilla Fudge(キープ・ミー・ハンギング・オン)
- The Who / Who's Next
- Led Zeppelin / Led Zeppelin Ⅲ
- King Crimson / Red
- Black Sabbath / Master Of Reality
- Deep Purple / Made In Japan
- Emerson, Lake & Palmer / Brain Salad Surgery
- Queen / Queen Ⅱ
- Free / Fire And Water
- David Bowie / The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars
- Uriah Heep / Demons and Wizards
- Kiss / Alive Ⅱ
- Aerosmith / Toys In The Attic
- Grand Funk / We're an American Band
- Queen / A Night At The Opera
- The Eagles / Hotel California
- Boston / Boston
- Scorpions / Taken By Force
- Thin Lizzy / Live And Dengerous
- Ufo / Strangers In The Night
- Queen / News Of The World
- Rainbow / On Stage
- Judas Priest / Unleashed In The East
- Riot / Rock City
- Van Halen / Van Halen
- AC/DC / Highway To Hell
- Black Sabbath / Heaven And Hell
- Rainbow / Down To Earth
- AC/DC / Back In Black
- Tygers Of Pang Tang / Spellbound
- Diamond Head / Lightning To The Nations
- Angel Witch / Angel Witch
- Motörhead / No Sleep 'Til Hammersmith
- Michael Schenker Group / The Michael Schenker Group
- Ozzy Osbourne / Blizzard Of Ozz
- Venom / Welcome To Hell
- Accept / Restless And Wild
- Mercyful Fate / Melissa
- Dio / Holy Diver
- Quiet Riot / Metal Health
- Twisted Sister / Stay Hungry
- Night Ranger / Midnight Madness
- Iron Maiden / The Number Of The Beast
- Judas Priest / Screaming For Vengeance
- Deep Purple / Perfect Strangers
- Mötley Crüe / Shout At The Devil
- Earthshaker / Fugitive
- Alcatrazz / No Palore From Rock’n’ Roll
- Metallica / Lide The Lightning
- Thin Lizzy / Thunder And Lightning
- Ozzy Ozbourne / Bark At The Moon
- Van Halen / 1984
- Ratt / Out Of The Cellar
- Megadeth / Peace Sells ...But Who's Buying?
- Slayer / Reign In Blood
- David Lee Roth / Eat 'em And Smile
- Anthrax / Among The Living
- Bon Jovl / Slippery When Wet
- Loudness / Thunder In The East
- Dokken / Back For The Attack
- Vandenberg / Heading For A Storm
- Yngwie Malmsteen / Rising Force
- Europe / Wings Of Tomorrow
- Stevie Ray Vaughan / Couldn't Stand The Weather
- Metallica / Master Of Puppets
- Emerson, Lake & Powell / Emerson, Lake & Powell
- Guns' n' Roses / Appetite For Destruction
- Destruction / Releace From Agony
- Whitesnake / Whitesnake
- Helloween / Keeper Of The Seven Keys Ⅱ
- Sodom / Agent Orange
- Anthem / Hunting Time
- X / Blue Blood
- Riot / Thundersteel
- Judas Priest / Painkiller
- Testament / Practice What You Preach
- Megadeth / Rust In Peace
- Ozzy Osbourne / No More Tears
- Outrage / The Final Day
- Metallica / Metallica
- MR.BIG / Law Like Sushi Ⅱ
- Skid Row / Slave To The Grind
- Pantera / Cowboys From Hell
- 人間椅子 / 羅生門
- Guns' n' Roses / Use Your Illusion Ⅱ
- 筋肉少女帯 / レティクル座妄想
- Extreme / Pornograffitti
- Mötley Crüe /Dr. Feelgood
- Aerosmith / Get A Grip
- Ganma Ray / Heading For Tomorrow
- Helloween / Master Of The Rings
- Rage Against The Machine / The Battle Of Los Angeles
- Fair Warning / GO!
- Dream Theater / Images And Words
- Harem Scarem / Big Bang Theory
音楽雑誌といったらBURRN! しか読ンだことないタイプの人間なンでな。どうしたってこういう内容になるンだよ! 文句あンのかこの野郎!(逆ギレ)
怪談四十九夜 断末魔
姿を見せた…大いなる標的
昨年の大晦日、井岡一翔vs田中恒成のWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチが開催されました。4階級制覇王者の井岡が、無敗で3階級を制覇し4階級目を狙う田中を迎え撃つ、という過去の日本ボクシング界に例のないほど華々しい実績を持つ両雄の激突でありました。
内外の注目を集めたこの試合は、田中優勢と見るファンも多かったのですが、下馬評を覆し井岡の圧勝で終わります。前後の出入りとハンドスピードの速い田中は積極果敢な攻撃を見せますが、井岡はその多彩な攻撃を読み切り、左のカウンターで2度ダウンを奪い、それでもスピードの落ちない田中を巧みにいなします。最後は、挑発に乗って打ってきた田中のワンツーを見切っての左フック一閃。動きの止まった田中を染谷レフェリーが抱き止め、TKOにより試合終了。両者のスピードとテクニック、クリーンなファイトとスポーツマンシップ、レフェリーストップのタイミングに至るまでボクシングの理想的な試合でありました。
井岡は戦前、タイトル統一のビッグマッチを目指す自分にはメリットのない試合だと語っていましたが、実際のところこの試合の注目度は高く、しかもやや劣勢とみなされていた中で、これまで以上に素晴らしいテクニックとソリッドなパンチ力を見せた井岡の評価は急上昇。米「リング」誌の選ぶPFPランキングで10位に入ることになります。井岡には大きなメリットのある試合だったことが証明され、また敗れた田中もファンに好印象を残したのでした。
そんな、年間ベストバウト級の試合だったのですが、後から思わぬ波紋を呼ぶことになります。
井岡一翔、「タトゥー」で処分へ JBCは「ルール違反。対応検討中」 | デイリー新潮
デイリー新潮が「井岡の左腕に入っているタトゥーはルール違反」と報じ、多くの人がその是非を云々する事態になったのです。
新庄剛志氏が井岡の“タトゥー問題”をバッサリ「なんだこの日本の古臭い考え」「アップデートして行こうぜ」:中日スポーツ・東京中日スポーツ
武井壮が井岡の“タトゥー問題”に持論 「オレは基本まず事前にあるルールは守るべき派」:中日スポーツ・東京中日スポーツ
平本蓮が井岡一翔〝タトゥー問題〟に「JBCマジでくだらない」 アンチには「くたばれ」 | 東スポのRIZINに関するニュースを掲載
井上尚弥「ルールを守らなければ」井岡タトゥー問題 - ボクシング : 日刊スポーツ
特に、実力も品性も高い井上尚弥の意見はボクシングファンの間でも影響力が強く、彼に引っ張られて「ルールはルールだよね」という人も少なくないのですが、だがみんなちょっと待ってほしい。
別にルールを破ってもいいなんて言うつもりはないけど、そもそもJBCのルールには何と書いてあり、その意味は何なのか。
https://www.jbc.or.jp/info/jbc_rulebook2016.pdf
日本ボクシングコミッションの公式ルールブック、第五章「試合の管理」第四節「試合出場ボクサー」第86条には、こうあります。
第86条(欠格事由) 次の各号に該当するボクサーは、試合に出場することができない。
1 試合進行の妨げとなるおそれのある髪型(長髪、ヒゲ等を含む)の者。
2 入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者。
3 急性・感染性疾患(感冒、へルペス、流行性結膜炎など)に羅患している者。
4 オーバートレーニング、過度の減量などにより健康状態が不良である者。
5 コミッションドクターが視力等に支障があると診断した者。
6 コミッションドクターによる診断の結果にもとづくコミッションドクターの勧告に応じない者。
7 その他コミッションドクターが試合に不適格であると認定した者。
8 選手が自立で計量器に臨めない者。
9 その他試合出場に相応しくない者。
今回の、井岡の問題は2の項にあたります。
ほかの項を見れば、この規定の示すところがわかると思いますが、いかがですか。これは選手よりむしろ試合を管理するコミッションが守らなければいけないルールで、事前にチェックすべきものです。
もし井岡に処分をくだすというのであれば、彼がリングに上がるのを認めたコミッションの責任も問われなければいけないんじゃないですかね。
井岡がタトゥーを入れてるのは前から分かりきってるんだから、バンデージをチェックするときなり、入場前の呼び出しにきたときなり、いつでも「ファンデーション薄くない?」と注意することはできたはずですよ。
どうせ、「まいいか」と思って上げたらテレビに苦情が来て慌てて対応した、とかでしょ。この業界、なあなあの場当たり的対応が多いから。
「入れ墨など」とはいうものの、その他の「観客に不快の念を与える風体」というのは例えば何のことなのか、ちゃんと説明できる人いるんですかね?
外国人ボクサーはタトゥーを入れていても不問なんだけど、おそらく「外国人は生活習慣が異なり、刺青が反社会的で不快なものとは捉えられていないから」ということでしょう。でもそれなら井岡のタトゥーだって同じのはずです。観客が不快に思えばダメ、というなら「あいつの顔が不快だ」というクレームが来たらどう対応するのか。そういう曖昧な内容の規定を、恣意的に運用していることは「ルールはルール」と単純化するより先に批判されて然るべきなんじゃないですかね。
井岡一翔はその実力のみならず、波乱のキャリアでボクシング界に一石を投じてきたボクサーでありますが、今回の件も大きな一石になりそうです。
あと、井岡はライトフライ級のときローマン・ゴンサレスから逃げたのどうのこうのと言う人はまだいるけど、世界タイトルマッチは大きなお金の絡むビジネスなんだから、条件が折り合わず試合が流れるのはよくあることです。あの時の実力から言っても、井岡の勝ち目は充分にありました。今は井岡31歳、ロマゴン33歳。お互いに敗北も経験し、這い上がってきてまた対戦のチャンスが近づいています。
井岡、次戦は?“ロマゴン”とエストラーダを中心としたスーパーフライ級世界戦線― スポニチ Sponichi Annex 格闘技
3月に、WBAスーパー王者のロマゴンと、WBC王者フアン・フランシスコ・エストラーダが統一戦を行います。エストラーダは、井岡が10位に入った「リング」誌PFP十傑で8位に入る強豪。しかしロマゴンもこの階級に馴染んで本領を発揮しており、実力的には五分五分といえるでしょう。
この試合の勝者に、井岡は対戦を希望しています。
IBF王者ジェルウィン・アンカハスもロマゴンとの対戦を熱望しており、ベルト統一に向けたボクサーたちの思惑は混沌としていますが、この強豪たちのファイトからは当分目が離せません。
つまらん文句でケチつけられるぐらいならラスベガスでもどこでも行ってバーンとやってくれ!
WOWOWで見たほうが実況のクオリティ高いしね。
エキサイトマッチ~世界プロボクシング|スポーツ | WOWOWオンライン