プロレスへの遺言状
『プロレススーパースター列伝』世代にとっては忘れがたい人物である、ユセフ・トルコが亡くなりました。
http://www.nikkansports.com/battle/news/p-bt-tp0-20131107-1214785.html
日本プロレスでレスラー兼レフェリーとして活躍し、入門当時の猪木と馬場をシゴいた鬼コーチとして知られています。というか、『列伝』が書かれた当時は梶原一騎のプロダクションに所属していたので、その縁で出てきただけのような気もしますけどね。他の資料だとトルコがコーチだったなんて書いてないんだよなぁ。
- 作者: 梶原一騎,原田久仁信
- 出版社/メーカー: コミックス
- 発売日: 1996/11
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
訃報を伝える記事の中では、gryphonさんのこのエントリがいちばん言い得て妙だと思います。
神話と虚実と駄法螺と…ユセフ・トルコ氏逝く - 見えない道場本舗
「男の星座」では、自身の地位の浮き沈みや空手・プロレスとの距離感が時々かわる梶原一騎(梶一太)との、お互いに利用価値を値踏みしながらの・・・虚虚実実ながらもユーモラスな駆け引き…を展開する一方、重要な情報を「ついうっかり」しゃべってしまうことで話を大きく動かす役目をしていた。
本当に「梶原一騎実録物語の最優秀助演男優」というキャッチコピーは考えれば考えるほど彼にふさわしい。
とにかく、こんな人間はもう出てこない・・・と思う一方で、こういうスタイルやタイプの人間は、時代、時代で必ずいるかもしれない、と思わせる、人間存在の一典型でもあったような気がする。
「梶原一座の最優秀助演男優賞」の座は、黒崎健時という超強力なライバルがいるのでまだ審議が必要かもしれませんが、ともかく、いつの時代にも必ずいるであろう人間存在の一典型、という評価はこれ以上なく正当だと思います。
つつしんでご冥福をお祈りします。
- 作者: ユセフトルコ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2002/03
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る