京都暴走事故とヘイトスピーチ
このところ、自動車の重大事故が連続して起こっています。12日には京都市の繁華街で車が暴走し18人が死傷する大事故が発生し、運転手にてんかんの治療歴があるというので、てんかん患者へのヘイトスピーチがネットに溢れかえりました。しかしその反省もされないうちに、23日には同じ京都府で、無免許の少年が集団登校の児童の列に突っ込み、妊婦と児童の2人が死亡する事故が発生します。こちらは、ネット民が好む要素「不良少年」「少年法」「妊婦」「小学生」がすべて盛り込まれていたためさらに大きな反響を呼び、2ちゃんねるで「少年の身元を特定しよう」という動きが始まります。
こういうときは仕事の早い2ちゃんねらーによって、乗っていた少年3人の本名とされるものは、25日ぐらいの段階ですでに特定され、かなり拡散されています。
ttp://blog.livedoor.jp/rbkyn844/archives/5440139.html
(まとめブログ)
しかし、そのまとめを見ると、2通りの「本名」(まとめブログでは一部伏字)が出ており、少なくとも半分は、完全に嘘だということがわかります。
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今回の事故では、京都という土地柄もあってか、事故後すぐに「犯人は在日」説と「犯人は部落民」説が発生しました。いずれにせよ、だから犯人は守られているのだという、いつもの「逆差別」ヘイトスピーチが溢れかえりましたが、そこからさらに複雑化して、「犯人は在日で、被害者が部落民、だからマスコミは報じない」という陰謀説に流れていっているようです。バカじゃねえの。割と本気で。
ちなみに小学生の集団登校に車が突っ込む事故は、27日にも千葉と愛知で発生しています。集団登校という制度そのものが危険だとする意見も出ていますが、こちらには今のところ陰謀説は出ていないようです。
京都の事故では、ニコニコ動画にも少年の実名を挙げる動画がアップされています。不愉快なのでリンクは貼りませんが、そこで語られていた能書きがあまりにアレだったので、それだけ紹介しておきます。
俺はこの少年法っていうのが気にくわない。なんで被害者の名前が出てるのに加害者が出ないんだよ。その欠けた法律を補うのがネット民の仕事だと思う。
そんな仕事、誰にもねえよ!
ちなみに、現場検証の写真もネットにアップされ、携帯電話をいじっている姿でまたヒートアップする人が見られましたが、「携帯をいじっている人は同乗者ではなく目撃者」との書き込みもあり、ネットで調べた情報はどこまでもキリがなく危ういですね。