ドーベルマンの逆襲の巻
きょう発売の「週刊漫画ゴラク」には、平松伸二の『新ドーベルマン刑事』第3話が掲載されておりました。
http://www.nihonbungeisha.co.jp/goraku/
警察署を占拠したド外道を相手に、全裸で土下座させられていた加納刑事ですが、身体のあちこちにある傷口から44マグナムの部品を取り出し、組み立てて射殺するという、ツッコミどころなのかどうかすらもはやわからない超展開を見せました。シンジ先生の「いん細」精神もここまできたかと感動させられました。
(ちなみに、ぶんか社の「ほんとにあった笑える話」でもザ・松田の人生相談がまた掲載されていて、なぜかスギちゃんを仕置していた)
今回のド外道は、かつて兄とともに銀行強盗をはたらいて6人を射殺したくせに、逮捕される際に兄を射殺されたことで加納を逆恨みする(「なんでオレには優しい兄貴が殺されなくちゃいけねえんだよ〜?」と叫ぶ悪魔的身勝手が味わい深い)男で、シンジ先生お得意の顔芸(ほとんど人間に見えない)も存分に楽しめます。
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(実際のスターム・ルガー・スーパーブラックホークの解説はこちら。絶対「ドゴーン」なんて音はしない)
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『ドーベルマン刑事』ならば、出てくるド外道はみんなホントにどうしようもなくド外道なので、加納には人権なんざ考える必要もないのですが、その論理を実社会に持ち込むのは危険です。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120705-OYT1T01621.htm
いじめた側にも人権…「自殺練習」真偽確認せず
大津市の市立中学2年男子生徒が自殺したことを巡って行われた全校アンケートで「(男子生徒が)自殺の練習をさせられていた」との回答を市教委が公表しなかった問題で、市教委が加害者とされる同級生らに対して直接、真偽を確認していなかったことがわかった。
市教委はこれまで、非公表にした理由を「事実を確認できなかったため」と説明していた。
市教委によると、「自殺の練習」は、生徒16人が回答に記していた。うち実名で回答した4人には聞き取りをしたが、事実は確認できず、それ以上の調査もしなかったという。加害者とされる同級生らにも聞き取りを行う機会はあったが、「練習」については一切尋ねなかったとしている。
その理由について、市教委は読売新聞に対し、「事実確認は可能な範囲でしたつもりだが、いじめた側にも人権があり、教育的配慮が必要と考えた。『自殺の練習』を問いただせば、当事者の生徒や保護者に『いじめを疑っているのか』と不信感を抱かれるかもしれない、との判断もあった」と説明。結局、事実がつかめなかったとして、非公表にしたという。
(2012年7月6日07時55分 読売新聞)
ここ数日、大津市の中学生自殺事件でネット界隈は大騒ぎです。案の定、いじめ加害者とされる少年の実名や顔写真が早々と公開され、その親族とされる人物のブログが炎上している始末です。もちろん、根拠もなく在日認定して「半島に帰れ」などと叫んでいる、いつもどおりのおバカな子もいます。
どうせこうなるのはわかっていましたが、それにしても「人権」という言葉が、あらゆるところであまりにも都合よく使われ過ぎていて、どうにもイラつきますね。
この教育委員会は、単にいじめの存在を何が何でも確認しないために聞き取り調査をしなかっただけにしか思えないのですが、それを「いじめた側の人権」とか言い訳するのは、無能を通り越して醜悪です。「事実を確認できなかった」という結論ありきで動いているのが誰の目にも明らかです。いじめの事実を確認できなかったはずなのに「いじめた側にも人権がある」というのは支離滅裂もいいところです。
とはいえ、「人権」を唾棄すべき左翼用語だとでも考えてるような人もよく見られ、「他人の人権を踏みにじったやつに人権なんかあるわけない」と、加納刑事のようなことを言う人も多いです。「いじめを許さない」と言いつつ、もっと大きないじめには喜んで加担するのだから支離滅裂もいいところです。まぁここ最近の生活保護叩きとか見ても、いじめ大好き人間の集まりとしか思えない2ちゃんねるやそのまとめサイト界隈が、こう動くのは火を見るより明らかでしたけどね。
【大津市自殺】弁護士「イジメはあったが、イジメが自殺の原因ではない」「誰が、いつ、どこで、どのようないじめを目撃し放置したか具体的に指摘していない」ネット上で加害者特定へ:ハムスター速報
片山さつき御用達のハム速でも、「身元特定!」と大喜びです。
ところで、今回の事件でもそうですし、ちょっと前の京都府の無免許暴走事故でもそうでしたが、近畿地方で起こった事件で、少年法により容疑者の名前や写真が公開されないと、すぐ「犯人は部落か在日だ、だから優遇されてるんだ」と騒ぐバカな子どもたちが湧いてきますよね。
あの子たちは、昭和33年の小松川事件とか、昭和38年の狭山事件を知らないんでしょうかね。
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狭山事件では、女子高生を殺害した容疑で被差別部落在住の青年が逮捕され、当初はマスコミもこの人物を犯人扱いして「ふてぶてしい表情」などと報じ、被差別部落を「悪の温床」と表現していたものです。
司法において在日コリアンや被差別部落民が優遇されるなんて、狭山事件の再審請求が棄却され続けていることを見ればすぐデタラメだとわかりそうなものですが、ああいう子たちにはわからないんだろうなぁ。狭山事件の関係者が相次いで変死したのを「部落は怖い」なんて思っちゃう人もいるし。あの家は部落じゃねえよ!
ちなみに『ドーベルマン刑事』には、加納が証拠もなくド外道をぶちのめす癖を利用され、窮地に陥るエピソードもありました。
でもこのときは、けっきょく加納のカンが正しくて最終的にはド外道を射殺し、「オレを殺してえんなら核ミサイルでも持ってきやがれってんだ!!」と力強く言い放って終わります。それからしばらく後に、今度は「戦りつ核ジャック!!の巻」というエピソードも飛び出すのが『ドーベルマン刑事』の尽きない魅力であります。