ドーベルマンほえる!! の巻

昨日『ドーベルマン刑事』のことをネタにしましたが、今日発売の「週刊漫画ゴラク」で、まさかの『新ドーベルマン刑事』が掲載されました!


冒頭のカラー3ページは、旧作のラストを再現したものになっており、加納刑事は白いタキシードを着て殉職したことになっています。ただし、時代設定は「200X年」になっています。


そして、時代は2012年。加納がいなくなったため特犯課も解散したのか、宮武や三森らは登場せず、西谷さんだけが出てきます。しかも、「加納がいないならば……」と辞表を提出しようかどうか迷っているという中年クライシスです。


そんなとき、かつて加納に逮捕された凶悪犯が「H県刑務所」を脱獄します。あいかわらずの安直な機を見るに敏な時事ネタ導入です。
そして、仲間とともに警察署を襲撃・占拠した脱獄囚は、ドーベルマン刑事こと……加納錠治を連れてこいイイイイ〜〜!! そうでなきゃあ10分ごとに人質をぶっ殺すウウウ〜〜!!」と要求します。完全に、『ドーベルマン刑事』第一話「ドーベルマンほえる!! の巻」と同じ展開です。

ドーベルマン刑事 1 (集英社文庫(コミック版))

ドーベルマン刑事 1 (集英社文庫(コミック版))

しかし、加納はすでに殉職しています。説得にあたる刑事はそう説明するのですが、脱獄囚は聞く耳を持ちません。「あのドグサレ刑事がオレ以外の人間に殺されるはずがねえ〜〜!!」相変わらずド外道を描けば天下一品の平松伸二です。


すると、そこにハーレーに乗った革ジャンの男が現れ、ヘルメットを脱ぐと、その男こそまさに死んだはずの加納錠治! というところで以下次号。今週号はGW合併号のため、次までしばらく待たされることになりました。


さあ、ここでどうするつもりなのか。旧作ラストで死んでなかったことにすれば済むのに、敢えて「加納は殉職した」設定から始めているあたりは意欲的です。


まさか、『ザ・松田』に味をしめて、また「いんだよ細けえことは!」で済ませるつもりじゃないでしょうね。

まぁどうせ細かいことは気にしない平松先生のことですから、「この世にド外道がいるかぎり俺は不死身なんでえ〜〜!!」とかいって、ブラックホークをドゴーンとぶっ放せばそれでいいんですけど。


それにしても、「週刊漫画ゴラク」の「週刊中年ジャンプ」化が激しいですが、『私立極道高校』に『ドーベルマン刑事』ですからリメイク元の作品もどんどん古くなり、想定する読者の年齢層がうなぎ上りと言わざるを得ないですね。