なお闇は深いもよう

東海道新幹線の車内で焼身自殺が発生し、社会に大きな衝撃を与えています。


東海道新幹線運転見合わせ 車内で火災の通報 NHKニュース 東海道新幹線運転見合わせ 車内で火災の通報 NHKニュース

 30日昼前、東京発新大阪行きの走行中の東海道新幹線「のぞみ」の車内で、男が油のようなものをかぶって火をつけ火災が起きました。この火災でこの男と乗客の女性の2人が死亡し、11人が重軽傷を負ったほか9人が病院に搬送され、警察が詳しい状況を調べています。
 30日午前11時半ごろ、東京発新大阪行きの東海道新幹線のぞみ225号が神奈川県内を走行中、先頭車両の1号車で乗客の男が油のようなものをかぶって火をつけ、火災が起きました。列車は新横浜と小田原の間の小田原市上町で緊急停車し、火はすぐに乗務員によって消し止められました。
 警察によりますと、この火災で火をつけた男は死亡し、乗客の女性1人の死亡が確認されました。また、煙を吸い込むなどした乗客の男女4人が重傷、7人が軽いけがをしたということです。ほかにも9人が病院に搬送されていて、警察がけがの程度などを確認しています。
 警察によりますと、目撃した乗客の話では男が先頭車両で白いポリタンクに入った油のような液体を周囲にまいたあと、自分も液体をかぶり、ライターで自分に火をつけたということです。

死亡した男(報道によれば杉並区在住の71歳)は、火をつける直前、他の乗客に「お金をあげる」と1000円札を渡していた、など奇行も報道されており、背景に何があるのか容易には解明できなさそうです。結果としてはテロにも等しいですが、断定は難しいでしょう。


で、この件に関してツイッターでいろいろ検索してみると、「在日コリアンによるテロだ!」と騒ぐネトウヨもいれば、「これが自殺者の顔写真だ」とゲイビデオ『真夏の夜の淫夢』の出演者(「野獣先輩」という役柄の人物)の画像を貼るヤツもいるし、「自殺者は弁護士の唐澤貴洋」という通称「カラコロ民」もうようよ出てきていて、インターネットの闇の深さをつくづく実感するところであります。


唐澤弁護士については、こちらのエントリを参照のこと。
「インターネットの闇は深い」 匿名の「誹謗中傷」と戦う唐澤貴洋弁護士インタビュー|弁護士ドットコムニュース 「インターネットの闇は深い」 匿名の「誹謗中傷」と戦う唐澤貴洋弁護士インタビュー|弁護士ドットコムニュース
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これらの記事への反応も含めて、インターネットの闇を煮詰めたような案件になっていますね。何が怖いって、やってる人たちは「デマ」のつもりじゃなく「ネタ」としてやってるんですよね。スマイリーキクチのときは、歪んだ正義感みたいなものがその根底にありましたが、カラコロ民(「唐澤貴洋殺す」という殺害予告を「神聖6文字」と称し、総計で100万件にも及ぶ殺害予告を書き込んでいる人々)にはそれすらもあんまりないんですよ。

「面白いから」「みんなやってるから」だけの理由で、実在する人物へ大規模な中傷を行い、それに異議を唱えた人間には「空気を乱すな」とばかりの攻撃を加えるのだから、恐ろしい話であります。