ウルトラ兄弟を超えてゆけ！

東映の『仮面ライダー』やスーパー戦隊シリーズが好調なシリーズ展開をしているのに対し、円谷プロはどうも商売が下手なのか、『ウルトラマンメビウス』以降は本格的な新作テレビシリーズも放送されず、映画もそれほど話題になっていません。

漫画展開も、村枝賢一の『仮面ライダーSPIRITS』が大人の血涙を絞り取っているのに対し、『ウルトラマン』は、月刊ヒーローズ（セブンイレブンとパチンコ屋だけに置いてある謎の漫画誌）で『鉄のラインバレル』の清水栄一・下口智裕コンビによる漫画をやっていたり、ネット配信で真船一雄の漫画をやったりしていますが、いま一つパッとしません。

そこで、今度は小説の世界に乗り出してきました。

ウルトラマンの小説といえば、かつて金城哲夫が手がけたノベライズが有名です。

小説ウルトラマン (ちくま文庫)

また、千束北男こと飯島敏宏監督によるノベライズや、直木賞作家の朱川湊人による『ウルトラマンメビウス』ノベライズも知られています。

ノベライズ版 ウルトラマンジャイアント作戦

ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント

しかし、今回の小説は既存作品のノベライズではなく、ライトノベルとしての完全新作です。

その名も『ウルトラマン妹』！

ウルトラマン妹 (スマッシュ文庫)

http://www.cinematoday.jp/page/N0039093

前代未聞の美少女ウルトラ戦士が誕生！まさかの円谷プロ公認！「ウルトラマン妹」が登場！

新作映画『ウルトラマンサーガ』公開が迫る中、まさに前代未聞の美少女ウルトラ戦士が誕生！　まさかの円谷プロダクション監修による、3月発売予定のライトノベル「ウルトラマン妹（仮）」に登場する。

　本作の主人公は、兄思いな妹の美少女・月島あかり。あるとき事故で死んでしまった彼女は、ウルトラマンと一心同体となって復活！　中学2年生にしていきなりウルトラ戦士となり、地球侵略を企む凶悪な宇宙人から地球を守るため、奮闘することになるという。

　本作の監修を務めたのは円谷プロダクション。公式がまさかの展開といったところだが、エイプリルフール企画では円谷ッター(ツブッター)やカネゴンブログを展開、ウルトラマンナイスとマグマ星人がメインの番組「ウルトラマンナイスの部屋」のニコニコ生放送配信、怪獣たちによるバラエティー番組「ウルトラゾーン」放送など、パロディーにも本気で取り組む同社の姿勢を考えると、この展開も不思議じゃない!?

　著者は「ウルトラマンメビウス」や『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』など、ウルトラマンシリーズの脚本を多く手掛ける小林雄次という本格さ。イラストは水瀬凜が担当する。果たして美少女ウルトラマンとなったあかりは、先輩たちのように立派に戦い抜くことができるのか？　地球の命運も気になる本作の発売を楽しみにしたい。（編集部・入倉功一）

「ウルトラマン妹（仮）」はPHP研究所（スマッシュ文庫）より3月17日発売予定 価格 650円（税込み）

俺　の　知　っ　て　る　ウ　ル　ト　ラ　マ　ン　と　違　う。

ウルトラ兄弟の妹ってわけじゃなくて、お兄ちゃんが大好きな妹のようですね。なんですかね、ライトノベルってのは近親相姦しなくちゃいけない決まりでもあるんですかね？　ライトノベルにおける「妹」というのは一つの概念であって必ずしも同じ親から生まれた娘を指すわけじゃないとかそういうことなんですかね？　わけがわかりませんね？

女性ウルトラマンというのはこれまでに例がないわけでもありませんが、「妹」を前面に押し出したウルトラマンというのはさすがに新機軸です。というか、今までのウルトラマンに変身する地球人はたいてい天涯孤独だったので、ウルトラマンと地球の家族との関係が描かれるところは素直に新鮮だと思います。たぶん読まないけど。