私、プロレスの味方です

pouchの女子力系エントリというヤツは、もう誰に向けて書いてるのか理解できない領域に達してきました。


http://youpouch.com/2011/06/17/121008/

プロレスを知らない女子におくる、9のプロレス知ったか会話術

女子のみなさん、プロレスは好きですか? おそらく「まったく興味がない」「見たことない」という人がほとんどだと思います。しかしながら、意外と男性のなかにはプロレス好きが多いというのもまた事実。


現在もなお特別リングサイド並みのかぶりつきでプロレスを追い続けている人もいれば、「最近のプロレスはわからないけど」とは言いつつ、過去にプロレスに熱狂したことのある「プロレス者」の男性は、想像以上に多いのです。


ということで今回は、もしもプロレス男子に会ったとき、プロレスの「プ」の字も知らない女子が「お、こいつやるな!」とリスペクトされる「知ったか会話術」をお教えします。急いで『週刊プロレス』や『東スポ』を買いに行く必要はありませんヨ。

というわけで、猪木のことを「ノキさん」(「イ」にアクセント)ではなく「イノキさん」(「ノキ」にアクセント)と発音したりとか、10.9東京ドームの武藤vs高田戦を名勝負として即答したりとか(たしかにあの試合はアングルの組み方から試合内容、ファンの盛り上がりまで含めて近代プロレスの到達点であった)薦めていますが、全体的に十五年ぐらい古いですね。猪木の引退はもう十年以上前だし、松永光弘はもうレスラーじゃなくてステーキ屋さんだよ!


そもそも、今日び「プロレス者」って言葉もあんまり使われないでしょ。この単語は、ぼくの知る限り、村松友視が1980年に発表した『私、プロレスの味方です』で提唱された概念だったと思います。

私、プロレスの味方です (新風舎文庫)

私、プロレスの味方です (新風舎文庫)

単に試合を観戦するにとどまらず、プロレスのイデオロギーを考えることでより積極的にその観念を味わおうとする、そんな人を「プロレス者」と呼ぶようになりましたが、90年代後半あたりになると活字プロレスが衰退していったこともあってプロレスの楽しみ方も変わり、「プオタ」という呼称の方が一般的になりました。おそらくこのエントリを書いた人(長州ちなみとかいう人らしい)は現役のプオタじゃないですね。川田利明のラーメン屋以外は全部十五年前のネタばっかりですし。いまやシューティングスター・プレスといったら、飯伏幸太のその場跳び式でしょう。



この知識が通じるプロレス男子は、おそらく30代後半以上に限られるでしょうね。それにプロレス者の男子は話したがりが多いんだから、女子は単にうんうん頷いているだけの方がスムーズにいきます。ヘタにリスペクトなんてされようとする必要はないです。そもそも、プオタからリスペクトされたい女性なんていないと思いますね。