プロレス漫画コク宝『プロレスメン』

ジェントルメン中村の『プロレスメン』が単行本になりました。

プロレスメン (ヤンマガKCスペシャル)

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「週刊ヤングマガジン」と「月刊ヤングマガジン」に連載された、プロレスギャグ漫画です。いかにもヤンマガらしい、ダーティな絵柄と汗臭く男臭い（ついでに生ゴミの臭気もそこはかとなく漂う）内容ですが、プロレスの扱いに実にコクがあり、すれっからしのプオタも満足。本の帯にはケンドーコバヤシの推薦文も載っています。

僕たち、プロレスの味方です

主人公は、中堅プロレス団体の新弟子。悪役ユニット「ホームレス・ウォリアーズ」の付き人として、野獣じみた先輩のパフォーマンスに驚かされつつ、その裏に隠された配慮に気づいてホッコリするというパターンですが、それがまたいちいち味わい深い。

• 相手の攻撃を引き立てるため、試合前に敢えて胃が火傷するほど熱い食べ物を大食しておき、血の混じった下呂を吐く（しかも消臭効果のあるハーブを食べておいたため無臭）
• 相手に怪我をさせない正確な技を身につけるため、大柄な女性と社交ダンスの練習をする
• 迫力ある顔を作るために、表情筋のウエイトトレーニングを行う
• 怪我をしている対戦相手に、関節技に見せかけたマッサージで治療を施す

プロレスという特殊な格闘芸能が持つ、微妙な味わいをうまくすくい取ったギャグがなかなか冴えています。プオタ必見の一冊、といっていいでしょう。