いきなり最終回
現代アニメにはまったくうといぼくですが、『けいおん!!』が人気あることぐらいはさすがに知ってます。
- レフティのベーシスト、澪が人気ある
- 主人公たちの一コ下の後輩、あずさ(ムスタング弾き)も「あずにゃんペロペロ」とかいわれて人気がある
- 楽器屋の社長の娘がメンバーにいるので、そのコネを使って25万のレスポールを5万で買い叩くトンデモ場面がある
- 顧問の先生は「DEATH DEVIL」というメタルバンドをやっていた
このぐらいの知識しかないんですけど。
ぼくは第一期の三話ぐらいまで観てもう投げたんですが、第二期も大人気で、このほど最終回を迎えたとか。
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ところが、この最終回が物議をかもしているようです。
- 優等生の澪が、名門大学の推薦を蹴ってみんなと同じ女子大に進学する
- これからもみんな一緒だよめでたしめでたし
この展開に「別離を描かない青春ものは嘘にまみれたゲテモノ」と異議を申し立てている人がいまして。
アニオタ保守本流「けいおん!全員女子大進学問題をdisってみた」 - Togetter
まぁこれは萌えに限らず今のアニメ・漫画に共通した問題で、13回ワンクールだけの制作がスタンダードになってしまいましたから、ちゃんとストーリーを完結させることが難しく、その後の展開もあるから人気キャラを殺すことも出来ませんし。放送業態の変化で、どうしても「完結」が描けないという宿痾を、アニメ業界は抱えてしまっているわけです。それを考えれば、まがりなりにも「卒業」というケリをつけた『けいおん!!』はむしろ健闘した部類に入るんじゃないでしょうか。
お別れかと思いきや、実はこれからも一緒……というオチも昔からよくあって、有名なところでは『帰ってきたドラえもん』がすぐ思い浮かびます。
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萌え・ラブコメ系では、元祖といえるであろう高橋留美子の『うる星やつら』や『らんま1/2』あたりが、「いろいろあったけど何も変わらずに日常が続く」という終わりを提示していたのが思い浮かびますね。
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んで、これらの「何も変わらない」オチの元祖といえば、つげ義春の『李さん一家』における「実はまだ二階にいるのです」なんでしょうね。
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サザエさん時空、とまではいかなかったようですが、まぁ、だからといって『けいおん!!』が見たいかといわれたら、それはちょっと…と答えざるを得ないというか。
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