月は無慈悲な夜の女王
どうも今年が明けて以来というもの、続発したバラバラ殺人に触発されての事件史探訪ものエントリとか、カラテ地獄変とか、ディカプリオが脳漿をぶちまける映画とか、そういう殺伐とした内容ばかりでいかんともしがたいものがあります。
人生には、多少の萌えも必要ですね。
というわけで、萌え成分を多少増強しようと「真月譚 月姫」を一気に観たのです。
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2004/05/13
- メディア: DVD
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主な登場人物
- 遠野志貴
- 主人公。子供のころに事故に遭い、モノの壊れやすい線が見える「直死の魔眼」の持ち主となった。家庭の事情で親戚の家で暮らしていたが、最近八年ぶりに実家(豪邸)に帰る。自称「ふつうの高校生」だが、幼いころの記憶がなく出生に謎を抱えている、いつも飛び出しナイフを持ち歩いている、などどう考えてもふつうとは言えない。
- アルクェイド・ブリュンスタッド
- ヒロイン。「真祖の姫君」と言われる吸血鬼。要するに、悪い吸血鬼を狩るいい吸血鬼。12世紀生まれなのでアーカードより年上。道行く人が思わず振り返るほどの美貌の持ち主、という設定だが服装は白いトックリセーターに紫のロングスカートときわめて地味。とても強い。吸血鬼なのに、「わたしは血がキライ」と言い張って血を吸わない我慢強い人。登場するなり志貴にバラバラにされるが復活。その後志貴を仲間にする。
- シエル
- 志貴の高校の先輩。優しくて面倒見のいい眼鏡っ娘。だがその正体は、教会の異端審問機関の殺し屋。どこから出したのかわからない短剣を何本もヒュパッと手に持ってズパッと攻撃する。どっかで見たような設定だと思ったらやっぱり
再生者 だった。
- 志貴の高校の先輩。優しくて面倒見のいい眼鏡っ娘。だがその正体は、教会の異端審問機関の殺し屋。どこから出したのかわからない短剣を何本もヒュパッと手に持ってズパッと攻撃する。どっかで見たような設定だと思ったらやっぱり
- 遠野秋葉
- 志貴の妹で遠野家の主人。門限やテーブルマナーにうるさく、なにかと兄を束縛しようとするちょっとイタい人。口調は慇懃だが、初対面の人に暴言を吐いたり、よその人と話しているのに「お兄さまはお疲れなのです」などと身内に対して尊敬語を使ってしまうなど、基本的に礼儀はなってない。先祖代々の血のせいで、吸血鬼っぽくなっているがそれは秘密にしている。
- 翡翠と琥珀
- 遠野家のメイド。双子。原作ゲームでは重要な役のようだが、アニメではチョイ役。
- ネロ・カオス
- アルクェイドを付け狙う吸血鬼。体から黒い狼を出して攻撃する。でも狼をぶった切ってもルーク兄ちゃんは出ない。
- ロア
- アルクェイドの宿敵。何度も彼女に殺されては別人に憑依し続けている、ハタ迷惑な人。
- 弓塚さつき
- 志貴のクラスメイトで、彼のことが好き。原作では吸血鬼化するなど見せ場があったものの、アニメではチョイ役。
- 乾有彦
- 志貴の親友。お調子者で能天気な、「ギャルゲーに登場する、主人公の親友」の定型からはみ出すところのない、優等生的な人物。
アニメを適当に観て、原作のゲームについて適当に調べていたら、こういう認識になりました。
アニメのストーリーは、原作からだいぶ改変されているらしいので、原作ファンの間では評判はよくないようです。
この辺の事情も、「HELLSING」によく似てますね。
他にも、いろいろ連想させられる作品がありました。
冒頭、志貴はアルクェイドを初めて見るなり、衝動的に彼女をバラバラに解体して殺してしまいますが、翌日になると彼女は何事もなかったかのように復活しています。
これって、「狂骨の夢」ですよね。
- 作者: 京極夏彦
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また、物語後半、志貴は亡くなった父の手記を読んで出生の秘密を知ります。
実は志貴はよそから拾われてきた子で、遠野家にはもともと「四季」という息子がいたのですが、四季はロアに取り付かれて志貴を殺害し、邸の地下牢に幽閉されてしまいます。
しかし、殺された志貴は秋葉の力で甦り、世間体を慮った父は四季と志貴を入れ替え、記憶に封印を施していたのでした。
これは、漫画版「デビルマン」で飛鳥了が自分がニセモノだと知る場面を彷彿とさせますね。
- 作者: 永井豪,ダイナミックプロ
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そして、四季が幽閉されていた地下牢に行ってみた志貴は、壁に血文字で「タスケテ」と書かれているのを発見。
これは、「新耳袋」で有名な「山の牧場」とか、開かずの部屋の壁一面に「おとうさんだして」と書かれていた「クレヨン」の話など、都市伝説系の話でよく聞くものです。
- 作者: 木原浩勝,中山市朗
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それから、アルクェイドが戦うときや吸血衝動に駆られたときに目が金色に光りますが、これは、日本のテレンス・フィッシャーと言われた故山本迪夫監督の「血を吸うシリーズ」第一作「幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形」の女吸血鬼(小林夕岐子)の目が金色に光るのを思い起こさせます。
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このように、「月姫」は多くの作品からの影響が指摘されており、それを皮肉ったこんなガイドラインもあったほどです。
http://plaza.rakuten.co.jp/kibayashi/diary/200508240000/
ま、あんまりパクリだのなんだのと騒ぐのは無粋なことですのでこのぐらいにしておきましょう。
あと、「月姫」とよく間違えられる、「月詠」という吸血鬼ものの萌え漫画もありますね。
- 作者: 有馬啓太郎
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アニメ版「月詠 -MOON PHASE-」の主題歌「ネコミミモード」は有名です。
…すみません、無理です。
どうやら「月姫」がオレの萌え限界点のようだ。