カロンの渡し守
太陽系の惑星が増えるそうですね。
Expired
火星と木星の間の小惑星「セレス」、冥王星の衛星とされていた「カロン」、その外側にある「2003UB313」が加わって12個になる、とのこと。
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ウリ・ジョン・ロートのギタープレイは神がかり的な冴え。
「セレス」というのはローマ神話における豊饒と大地の女神で、ギリシア神話でいうデメテルにあたります。
デメテルは、クロノスとレアの娘であり、ゼウスの姉。
弟のゼウスとの間にコレーを産み、後に冥王ハーデスの妻ペルセポネーになりました。
この辺の錯綜した近親相姦は、まぁ神様の世界のことだからと深く追求しないことにしましょう。
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これは、実際にあった難破船デミトリ号の入港をもとにした、とのこと。
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「船の名はデメテル号、ロシア語でデミトリ号である」
という一節がありましたね。
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こうして見ると、なんか不吉な名前のようですが、デメテルは大地の豊饒をつかさどり、また母性の象徴として信仰されてきた女神ですので、とりあえず惑星の名前としてはまぁ合格点でしょう。
しかし。
カロンは、冥府の川ステュクス(憎悪)の渡し守で、エレボス(闇)とニュクス(夜)の息子。
長いヒゲを生やした陰気な老人の姿で描かれ、日本で言えば奪衣婆にあたる神格です。
何から何まで不吉なんですが、これが守護星になったらどんな運勢になるんでしょうか。
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ウラヌスとネプチューンの百合テイストは大いに人気を博しましたが、神話では祖父と孫。
ウラヌスは、我が子サトゥルヌス(サターン)によって去勢され、滅ぼされてしまいますが、「お前も自分の子に滅ぼされる」と予言を言い残します。
それを恐れたサトゥルヌスは、自分の子を、生まれるそばから喰ってしまいました。
そうやって喰われていったのが、セレスやネプチューンやプルートー。
これは「我が子を喰らうサトゥルヌス」として美術のモチーフになっており、ルーベンスやゴヤが有名です。
↑こちらがルーベンス。
↑こちらがゴヤ。わたしの最も好きな絵です。
末子ジュピターだけが隠されて生き延び、同胞を助けて父やその兄弟(ティターンズ)を倒し、のちに天界の覇者となるわけですね。
この辺の神話での関係性を踏まえて「セラムン」を見ると、ヘンに面白かったりします。