我ら死徒なり

新作も公開され、今なお女性を中心に根強い人気を持つ『美少女戦士セーラームーン』。最近は、子どものころに見ていた年齢層が大人になり、男子にとっての『ガンダム』にも近い存在になってきたのではないかという気もしますが、あの漫画について昔から疑問に思ってることがあるんですよね。
セーラームーンの決めゼリフは「月にかわっておしおきよ」ですが、そもそも月に罪人を処罰する権能があるのかと。
検事の本懐 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

検事の本懐 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

裁判所など司法関係の場には、剣と天秤を持った女神の彫像や絵画が、よく展示されています。これは「正義(Justice)」の語源となったローマ神話の女神ユースティティア(ギリシア神話でいうテミスにあたる)をかたどったもので、公正さのシンボルとなっています。タロットカードの「正義」も、同じ女神がモチーフになっています。しかし、この女神は月の女神ルナ(ギリシア神話でいうアルテミス)とはとくに関係ないので、月にかわっておしおきよ、というセリフに神話的根拠はないということになりますね。
北川景子ことセーラーマーズは「火星にかわって折檻よ」と言うが、マルスは戦いの神なのであるていど正当性がある)



と、そんなヨタ話はともかくとして(そんなこと言ってたら、セーラー戦士のリーダーがまこちゃんじゃないのはおかしい、という話になってくる)。
ローマ法王:「神の名で人殺しをするのは重大な冒とくだ」 - 毎日新聞 ローマ法王:「神の名で人殺しをするのは重大な冒とくだ」 - 毎日新聞

 【ローマ福島良典】アルバニアを訪問したフランシスコ・ローマ法王は21日、イラクやシリアでキリスト教徒など宗教少数派に改宗を迫り、殺害しているイスラム過激派組織「イスラム国」を念頭に「神の名で人殺しをするのは重大な冒とくだ」と指弾した。法王はキリスト教徒の迫害に危機感を抱いており、イスラム国に対する非難を強めている。

 法王はアルバニアの首都ティラナでイスラム教など他宗教の指導者と面会し、「真の宗教は平和の源泉であり、暴力のルーツではない」と強調。「神の名を暴力のために使うことは誰もできない。神の名で差別するのは非人道的だ」と述べた。

 法王は8月中旬の韓国訪問の帰路、イラク情勢について同行記者団に「不当な攻撃者(イスラム国)を止めるのは正当なことだ」と述べ、イスラム国の侵攻を阻止するための強制措置を容認する考えを示唆。アルバニア訪問中も「宗教の真の意味を歪曲(わいきょく)している」としてイスラム国などの過激派を非難した。

 イラクのハビーブ・アルサドル駐バチカン大使は今月中旬、イタリア紙のインタビューで、イスラム国が法王の外国訪問時に暗殺を企てる恐れがあると警告した。だが、バチカンは「特定の差し迫った危険はない」と判断、法王はアルバニア訪問中の移動時にオープンカーを使用した。

 フランシスコ法王の外国(イタリアを除く)訪問はブラジル(昨年7月)、中東(今年5月)、韓国(今年8月)に続き4回目。法王のアルバニア訪問は1993年の先々代、故ヨハネ・パウロ2世以来約21年ぶり2回目。

アンデルセン神父「えっ」

ヴァチカン第13課、イスカリオテ機関の存在を全否定されちゃいましたよ!
(そもそも否定されないのがおかしい)


まぁ、十字軍を派遣してイスラム教徒を虐殺した歴史のあるローマ教会ではありますけど、現代ではいちおう宗教は平和のためにある、という建前になっているようです。2000年には、当時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が、異端審問や十字軍について懺悔したこともありますし。
しかし、2003年のイラク戦争では、当時のアメリカ大統領ジョージ・W・ブッシュが「これは十字軍だ」と発言して批判され、撤回したこともあるし、キリスト教圏でもまだ「神の名で人殺しをする」ことへの神聖感が、完全に払しょくされたわけではないようです。

決断のとき(上)

決断のとき(上)


日本の靖国神社を見てもわかるように、戦争と宗教は切っても切れない間柄ではありますが、こうやって指導者が堂々と発言しているのを見ると、ちょっと複雑な思いが湧き出すのであります。


そういえば、ジョジョ第3部はエジプトにいる敵を目指して旅をするという内容で、サブタイトルが「スターダストクルセイダース」ですが、これも英語圏の人から見たらヤバいのかなぁ。高野拳磁がやってたPWC(プロレスリング・クルセイダース)のことは、もう誰も覚えてないだろうけど。世の中「どうする」ばっかりだ!

高野拳磁 ゆきゆきて人間バズーカ [VHS]

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