わがトラウマ映画館
町山智浩さんの『トラウマ映画館』をようやく読みました。
- 作者: 町山智浩
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 単行本
- 購入: 190人 クリック: 9,745回
- この商品を含むブログ (119件) を見る
ぼくは1975年生まれで、民放が2局しかない上に映画館もないド田舎に育ちました。小学生のころには、今はなきケイブンシャの大百科シリーズとか、こちらはまだ健在である秋田書店の大全科シリーズなどで、ゲテモノ映画が紹介されているのを読んで、見ることのできない(レンタルビデオ店が普及するのはもっと先の話だし、自分の部屋にテレビとビデオデッキを導入できたのはさらに先の話である)映画を想像しては幼い胸をときめかせていたものです。
ショック残酷大全科―身の毛もよだつ映画の残酷シーン大登場 (大全科シリーズ)
- 作者: 日野康一
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 1993/12
- メディア: 文庫
- クリック: 97回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
ホラー大全科―きみはこの恐怖に耐えられるか!? (大全科シリーズ)
- 作者: 日野康一
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 1986/03
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- 作者: 日野康一
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 1979/01
- メディア: 単行本
- クリック: 13回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
- 出版社/メーカー: J.V.D.
- 発売日: 2001/01/19
- メディア: DVD
- クリック: 17回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
サンゲリア 25th ANNIVERSARY SPECIAL EDITION [DVD]
- 出版社/メーカー: J.V.D.
- 発売日: 2005/05/13
- メディア: DVD
- 購入: 3人 クリック: 25回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
よく『サンゲリア』と並び称される『ゾンゲリア』の場合は、白い包帯でぐるぐる巻きにされた人体の写真しか見たことがありませんでした。こちらも後年になって実際の作品を見たときは感激したものです。
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2009/11/27
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
ただし、ソフト化の機会に恵まれず、いまだに観たことのない映画も少なくありません。
ゾンビ映画がブームになる以前は、吸血鬼映画がホラーの主流でした。そのため、古い吸血鬼映画も当時の本ではたくさん紹介されていて、『吸血鬼ノスフェラトゥ』とかカール・ドライヤー監督『吸血鬼』(でっかいカマ持ってるアレ)などの古典から、ハマーの一連のドラキュラものを経て、『ドラゴンvs7人の吸血鬼』とか『吸血鬼ブラキュラ』などの変り種に至るまで、幼児の妄想を掻き立てるスチルをいくつも記憶していました。
- 出版社/メーカー: 有限会社フォワード
- 発売日: 2007/02/20
- メディア: DVD
- 購入: 10人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (30件) を見る
ヴァンパイア 《IVC BEST SELECTION》 [DVD]
- 出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D)
- 発売日: 2011/06/24
- メディア: DVD
- この商品を含むブログ (2件) を見る
後年になって古典もどんどんソフト化され、『ノスフェラトゥ』はマックス・シュレックのビジュアルだけでマジに怖かったり、ドライヤーの『吸血鬼』でカマ持ってる人は吸血鬼でもなんでもないことがわかったりしましたが、『ブラキュラ』は今でも観たことないし、ハマー・プロのドラキュラ映画もあんまり観てません。
それでも、『ブラキュラ』とか『ドラゴンvs7人の吸血鬼』なんかはそのカルトな内容ゆえ、今でもあちこちの文献でネタにされているのですが、まったく話題に上らない吸血鬼映画がありまして。
『血の唇』というんですけどね。
普通の吸血鬼映画は、ドラキュラみたいにダンディなおっさんとか、『インタビュー・ウィズ・バンパイア』みたくイケメンが出てくるものですが、この映画の場合は、見てのとおりしわくちゃのジジイです。ハゲという点では『ノスフェラトゥ』も同じですがあちらは見るからに怪物なのでよしとしても、こっちはただの老人にしか見えません。口を血だらけにしていても歯槽膿漏か入れ歯が合わないのかどっちかという感じです。この絵しか見たことがないのですが、いったいどんな映画だったのか。ビデオソフトも出たことがあるようですが、見たことがありません。ぜんぜんネタにしてる人もいないし、たしか『映画秘宝』16年の歴史でも言及されたことがなかったはずです。調べてみたら、もとはアメリカで人気のあったソープオペラを映画化したもので、本国ではカルトになっているといいますが、なんでこんなショボくれたジジイの映画がカルトになるのかわかりません。
誰か、この映画を観たことのある方はいませんか? 面白いんですか?