格闘家=ニート説
ISUTOSHI先生の「愛気」第三巻が発売になってました。
- 作者: ISUTOSHI
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2006/08/07
- メディア: コミック
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この作品、武道ものとしてちょっと独特なムードを持っています。
主人公である承久國俊は、柔術(たぶん)の達人ですが、亡くなった父親によって封禁を施されており、全力を出すと関節が外れるというハンディキャップを持っています。
そのせいか、滅多に本気にならないシニカルな性格の持ち主。
これは、ツッコミの細かさで笑いを取るという作者の芸風もあるんでしょうけどね。
で、描かれている武道は、「読み」に特化した独特なもの。
ISUTOSHI先生の前作「てんでフリーズ!」でも、か弱い女性が、超能力で動きを予知することによって、武装した強盗を制圧するというエピソードがありましたので、「動きを読んで戦う」というのはこの作者の好むテーマなんでしょうね。
- 作者: ISUTOSHI
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/11/22
- メディア: コミック
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- 銃弾が発射される前に弾道を予測してかわす
- 相手の視線の先を読み、裏をかいて動くことで視界から消える
などといった離れ業をやってのけています。
ちょっと植芝盛平を思わせるものがありますね。
- 作者: 塩田剛三
- 出版社/メーカー: 竹内書店新社
- 発売日: 1997/05
- メディア: 単行本
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後日、猟師の佐藤さんという人から挑戦を受けた際に「あんたの鉄砲は当たる」
と言った、という後日談も有名ですね。
- 出版社/メーカー: ショウゲート
- 発売日: 2006/07/28
- メディア: HD DVD
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「愛気」三巻では、國俊は関節の治療を始めるとともに、技から無駄な動きをなくして体への負担を軽減するという試みを行います。
格闘ものには珍しく、この辺は理詰めで読ませていますね。
ただ、キャラの行動や背景をあまり詳しく描いてないので、國俊が何歳でどうやって暮らしているのかまったくわからないというストーリー上の欠点はありますが。
- どうやら20代半ば以降らしい
- 仕事してるらしい描写はいっさいない
丹波文七や刃牙*1同様、最強を目指す男はニートでなくてはならないんでしょうかね。
*1:大統領誘拐したらさすがに退学でしょう