富田耕生の憂鬱

うちの近くのTSUTAYAでは水曜日はポイント二倍セールをやっているので、本はだいたい水曜に買っているのです。

で、昨日買ってきた本。

映画秘宝 2007年 07月号 [雑誌]

映画秘宝 2007年 07月号 [雑誌]


今月から「映画秘宝」では、力作ルポルタージュ封印作品の謎』で知られる、安藤健二さんの連載「封印作品の憂鬱」がはじまっています。

封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)

封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)

文庫になりましたので未読の方はぜひ。一読の価値ありです。


今回の封印作品は、日テレ版『ドラえもん』。

現在のテレ朝版は1979年から放送されているものですが、それより前の1973年に日テレで放送されたバージョンがあり、こちらは現在、再放送もソフト化もされておらず視聴はきわめて困難です。


この作品が封印に至った経緯について、いつものようにきわめて詳細かつ具体的に書かれていますので、この連載は要注目ですね。


FBBの終了によって連載が弱体化した秘宝の、新たな目玉になるかもしれません。




で、肝心のドラえもんですが。


本編の視聴は困難ですが、OPはYouTubeにアップされてます。

これを見る限りでは、なんだか下品な印象を受けますね。

なんか『いなかっぺ大将』みたいな垢抜けなさを感じてしまいます。


その六年後にはじまったテレ朝版の、初代OPはこちら。

大杉久美子による歌の朗らかさもさることながら、映像の鮮やかさが段違いですね。


アニメの色味は数年で入れ替わるといいますが、73年から79年というのは『宇宙戦艦ヤマト』などによってアニメブームが起こり、業界が技術的にもビジネス的にも大きく発展した時期でしたから、時代的な差も大きいんでしょうね。


安藤さんは、日テレ版ドラを見て「なぜヒットしなかったのかわからない」というような感想を持ったようですが、この人はあんまり厳しい批評眼の持ち主じゃないというか、作品について好意的に見ようとする傾向があるので、ちょっと差っ引いて考える必要があると思います。