愛・おぼえていますか
昨日の「ウルトラマンマックス」第15話「第3番惑星の奇跡」観ましたか。
すごいです。言及してる日記をずらずらと見てみたら、もう大絶賛の嵐。
まぁ中には「平和の尊さを訴えるのはサヨク的でけしからん」なんて言ってる人もいてポカーンだったりもするわけですが。
今回の怪獣は、完全生命体イフ。
最初は巨大マシュマロみたいな真っ白いやつですが、DASHの火炎攻撃を受けて怪獣に変化。
その後も、ミサイルやビームを受けるたびに吸収してパワーアップするという青魔導師みたいなやつです。
最初は真っ白いおざなりなデザインだったのがパワーアップする、というのは初代ウルトラマン第15話「恐怖の宇宙線」のガバドンと同じですね。
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四つん這い形態から直立形態へと変化し、一週にヌイグルミを二つ使うという贅沢な予算を見せ付けてくれました。
どうにも手のつけられないこの怪獣、マックスから盗んだマクシウム光線を連発して街を火の海にしてしまいます。
怪獣が光線を撃つ、というのは掟破りというかインパクトのある映像ですな。
コイツを倒すのは、マックスの新技でもDASHの新兵器でもなく(イデ隊員いないし)、一人の少女と一本のピッコロでした。
目の不自由な少女アッコが、眠っている怪獣に向かってピッコロを吹き始めます。
すると、イフはその音色を吸収して変形、体からフルートやらバグパイプやらが生え始め、ついには胴体がハープに、頭はマリア像へと変形して一人オーケストラになってしまいます。
コイツを宇宙へと連れて行くマックス。
少女とミズキ隊員の乗ったアルファロメオも一緒に持っていってしまいますが、まぁDASHカーだから宇宙空間にも耐えられる作りになってるんでしょう、と解釈することにします。
兵器に兵器をもって対抗するのではなく、平和を求める祈りこそが最強の武器である。
このことを青臭い理想論というのはたやすいですが、「ウルトラマンマックス」は幼稚園児も観る番組です。
現実にまだお尻の青い子供たちに、青臭いことを教えないでどうするんですか。
このテーマ自体はウルトラシリーズにはまま見られるもので、「ウルトラセブン」第26話「超兵器R1号」における「それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンだよ」という印象的な名台詞を記憶されている方も多いでしょう。
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単に人気のある怪獣を再登場させるばかりでなく、こういうテーマ的な部分をもっとしっかり掘り下げてくれればマックスももっと人気が出ると思うんですけどねぇ。
監督の三池崇史は、「妖怪大戦争」でも「戦争はいけません、腹が減りますから」という水木しげる御大の台詞でも同様のテーマを打ち出していましたね。
「DEAD OR ALIVE 犯罪者」や「極道恐怖大劇場 牛頭」のときにはこういう作家性のある人だとはまったく気付きませんでしたけどねぇ。
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来週は、また三池監督による「わたしはだぁれ?」というコメディ篇のもよう。
またセブンからとったタイトルですか。
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