カスパルさんに怒られそうな漫画たち

いたいけな子供たちを虐待し、あまつさえ殺すという「たとえ空想の世界でもあってはならない」内容の漫画が、わたしの書架にも少なからず存在します。

たとえばコレ。

ブラック・ラグーン (2) (サンデーGXコミックス)

ブラック・ラグーン (2) (サンデーGXコミックス)

ブラック・ラグーン (3) (サンデーGXコミックス)

ブラック・ラグーン (3) (サンデーGXコミックス)

この作品には、「ヘンゼルとグレーテル」という男女の双子が登場します。
この子たちは、チャウシェスク政権崩壊のゴタゴタによってルーマニアの孤児院からマフィアに売られ、性的虐待を受けた挙句に面白半分に殺しのテクニックを仕込まれ、楽しんで人を殺す殺人マシンになってしまったという悲惨なキャラクター。
お互いに「兄様」「姉様」と呼び合っていますが、自我が溶け合ってお互いに人格を共有し合っており、ときどき入れ替わるのでどちらがどちらかわからない(本当に男女の双子なのかどうかもわからない)という設定には本気でゾッとしました

それから大・名作のコレ。

漂流教室 (1) (小学館文庫)

漂流教室 (1) (小学館文庫)

子供たちが殺されるどころか、子供どうしで殺しあってその上丸焼きにして肉を食べるというものすごい作品です。

パン屋の関谷も強烈なインパクトがありましたね。大阪の事件のときにコレを思い出した方もいらっしゃったのではないでしょうか。

そういえばコレも。

聖帝サウザーの聖帝十字稜は、汚れなき子供たちの手によって建造されねばならん、として子供たちをさらってきては重労働を強制しています。しかも食べ残しを子供が拾って食べることも許しません。


汚物は消毒だぁ〜!


そして、児童虐待男泣き漫画の最高傑作といえばコレでしょう。

地震で壊滅した関東(と思ったら、実は・・・)を舞台に、魔王スラムキングと巨人バイオレンスジャックの戦いを描いたこの作品。

ストーリー的にはジャックは狂言回しであって、全編にわたって「悪しきオトナ」と「未来を担う子供」の対立という構造になっています。

第一話で、本当の主人公として現れるのが、逞馬竜少年。大人たちに搾取されていた彼らが、少年たちの軍団を組織してスラムキングの強大な暴力と権力に立ち向かっていく、というのが、全体を通しての大まかなストーリー。その中に永井豪先生の歴代の傑作から生まれたキャラクターたちをどんどん登場させるという超豪華スターシステムのために主人公の存在感は限りなく薄くなっていますが、それでも、「悪しきオトナ対未来を担う子供」という対立の構図は各エピソードに貫かれています。


その中でも最高の男泣き指数&児童虐待指数を記録するエピソードが「関東鬼相撲」篇です。

くわしくは明日書きます。