ブルー・ジャスティス

大阪の私立高校で生徒が自殺した事件に端を発した体罰問題は、日本中を巻き込んだ論戦が今も続いています。体罰を容認する意見も根強くあります。


http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130131/wlf13013111410003-n1.htm

【「体罰」を考える】(9)容認論「愛があれば問題ない」 理不尽さが社会で役に(1/2ページ) - MSN産経west

 大阪市立桜宮高校バスケットボール部の顧問教諭による「体罰」がクローズアップされた今回の問題。小欄に意見を寄せてくださった方々のほとんどは、体罰に否定的な考えを持っていたが、スポーツ経験者を中心に、スポーツ指導上の体罰を容認するような意見が少なからずあったことも事実だ。体罰は良くないというのは前提だが、あえて“反論”を紹介する。

 「全国大会常連校では体罰、シゴキ、イビリは日常茶飯事」。大阪府の会社経営の男性(47)は「感情的なものでなく、叱咤(しった)激励の意味を込めた愛の体罰であれば問題ないように思う」とし、「次々と体罰問題がクローズアップされれば、熱意ある体育系指導者がいなくなり、日本のスポーツが衰退する」と危惧していた。

 男性自身、学生時代に体罰を受けた経験があり、「体育系特有の理不尽な負荷が社会に出てから役に立った。折れない気持ちを得ることができた」。経営する会社では「負荷になれているから」という理由で体育系学生を積極的に採用しているという。

 高校時代にアメリカンフットボール部で日本一を経験した男性は、監督に50発以上連続してたたかれた経験があると告白。それでも「全て納得し、今でも感謝している。愛情のこもった厳しい指導のおかげで、今の基礎ができ、社会に対応できる精神が身についた」としている。

 “体罰容認派”のスポーツ経験者には「今振り返れば、自分にとって体罰は必要だった」という意見が目立つ。

こ、この見出しは。センスとしては『撲殺天使ドクロちゃん』に近いですね。

(これも、もう今の若いアニメファンからすれば「懐かしアニメ」に分類されてしまう。移り変わりの早い業界である)


まぁ産経新聞だし、こういう意見を載せるのは当たり前といえるのですが、ではあの新聞社は体罰問題をどう扱っているか。

東スポ黄金伝説。 (幻冬舎アウトロー文庫)

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http://www.tokyo-sports.co.jp/prores/93433/

プロレスラーが「体罰」告発


 新日本プロレスキャプテン・ニュージャパン(30)が先輩・永田裕志(44)が行っていた“体罰”を告発した。

 連日の報道に触発され、キャプテンは暗い過去を思い出したのか?かつて新日プロでデビューした平澤光秀プエルトリコで行方不明中)が永田からひどい体罰を受けていたことを公にする。

「リング上でビンタ、控室で殴る、そこに愛があればいい。だが、あれは青義の名を借りた体罰。ひどい時には試合中にまでビンタされたり、プロレス技を仕掛けられたり、腕を固められ身動きを取れなくされた上、体の上で白目になられるなど精神的苦痛を味わった…。過去の出来事として風化させずJOCに訴えたい」(キャプテン)

 体罰の真偽はともかく、一部はプロレスの存在意義すら否定しかねない発言。そもそも新日本プロレスはJOCの傘下団体ですらない。

 永田の実弟・克彦(シドニー五輪銀メダリスト)は早朝番組「やじうまテレビ!」(テレビ朝日系)に出演し「手や足が出る叱咤激励は確かに存在する。だけど大事なのは、指導者と選手に信頼関係があるかどうか」と持論を語っていた。そして、その直後に兄の体罰行為が発覚。まさかの告発を受けたミスターは「オレはただ、ふがいない平澤を勝たせたい一心で…」と言葉を濁すにとどまった。

 言いたいことを言ってスッキリした様子のキャプテンは、自らをGHCヘビー級王座のV1戦候補に挙げた王者・KENTAにも、さして興味を示さず。「GHCって何? サプリメントの会社? それは棚橋のベルトよりもカッコいいの? だったらもらってあげる」と勝手に挑戦を受諾していた。

これがプロレスよ、これこそが東スポってモンよ。
プロレス文法にうとい人からは「不謹慎だ」という意見も出ているようですが、まずキャプテン・ニュージャパンというレスラーがどういう人かを知らないと意味がわかりません。

こんな人が言うことを真に受けちゃダメだよ!


キャプテン・ニュージャパンは、本名平澤光秀専修大学レスリング部出身で、2004年には国体でフリースタイル96?級3位に入賞。2005年に新日本プロレスに入門し、2009年には永田裕志がヒール軍団に対抗して結成した「青義軍」に参加。レスリングを下地とする正統派レスラーとして戦っていましたが、アクの強い上位陣になかなか食い込むことができず、永田さんに叱咤されることもしばしばでした。
2010年にプエルトリコへ武者修行に行き、現地で「ヒデオ・サイトー」に改名。2011年に帰国すると、試合中にリングで寝転ぶ、他人のコスチュームとマスクで入場する、白目をむいてよだれを垂らす狂乱ファイトを繰り広げた直後にニコニコしながらインタビュアーを食事に誘うなど、奇行を繰り返すクレイジーな悪役に転向し、かつてのリーダーである永田さんを執拗に攻撃するようになります。G1クライマックスにも出場しましたがパフォーマンスに終始してほとんどまともな試合はせず、永田戦以外全敗(永田さんとの試合だけ真面目にやった)の記録を残しました。これも、どうイジってもおいしい永田さんの人徳のなせる業ですね。
飯塚高史とは悪役仲間でしたが、同じクレイジー路線でも狂犬派の飯塚と奇人派のサイトーでは反りが合わなかったようで、12月には、タッグの試合中に飯塚のアイアンフィンガーフロムヘル(鉄のグローブ)を盗んで飯塚を襲撃し、悪役軍団のメンバーから袋叩きに遭ってリングコスチュームを奪われ、黒のショートタイツ一枚にされる(つまり悪役ギミックの剥奪)という仲間割れアングルを演じます。平澤も飯塚も本当は真面目な人だ、とかそういうことを言う人間にはプロレスの面白さは一生理解できないと思うです。
悪役ユニットから離脱した後は、本名には戻らずキャプテン・アメリカを模した「キャプテン・ニュージャパン」に変身。どう見てもカッコ悪いのにヒーローを演じています。平澤光秀は「プエルトリコファストフード店をやっている」という設定になりました。


そんなわけで、

ここを踏まえておかないと、ギャグがすべってるだけにしか見えないので注意が必要です。


東スポのプロレス記事ってのは、素人が気軽に手を出せるようにはなってないんですよ、残念ながら。



ちなみに、永田さんの反応はこちら。


いつまで語尾にゼァを付け続けるのか、心配になってくるゼァ。