プロの誇り

東京新聞のこちらのニュースを読んだんですよね。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011112202000023.html

【社会】駐車監視員にノルマ 警視庁 板橋署員が指示

 駐車違反を取り締まる民間の駐車監視員に取り締まり目標を設定させた行為は、労働者派遣法に抵触する恐れがあるとして、警視庁が厚生労働省東京労働局から是正指導を受けていたことが、同庁などへの取材で分かった。同庁幹部は「誠に遺憾なことで、関連法規についてまとめた説明書を全署に配布するなど、再発防止を指示した」としている。
 警視庁によると、昨年十一月、板橋署の交通担当の係長が朝礼で、駐車監視員の男性(51)らに、取り締まりの目標件数を述べさせ、目標達成の報告をさせていた。
 男性によると、係長は外来者にも見える署一階のフロアで朝礼を開き、目標を達成できなかった監視員に「大きく手を挙げてください」と指示。「違反車両が無いなら無いなりにどうにかできなければ。プロなのだから」などと言ったという。
 東京労働局は、朝礼での係長の行為は、請負契約の発注者(警視庁)が請負労働者(駐車監視員)に直接、指揮命令することを禁じた労働者派遣法に抵触する恐れがあると判断したもようだ。
 厚労省によると、警察が駐車監視員に指示を伝えたい場合、受託会社に依頼して駐車監視員への指示を出してもらわなければならない。
 男性は、昨年十二月、東京労働局に申告。同局は板橋署への立ち入り検査を実施し、今年五月十七日、警視庁に是正指導した。
 指導を受けて警視庁は、説明書を配布するとともに、六月、受託会社向けの業務マニュアルから「駐車監視員は、特異な事案の発生その他の事情により警察官から指示を受けたときは、必ずこれに従わなければならない」といった記述など、警察が監視員に指揮命令できるとする趣旨の記載を削除した。

これ、記事では警察官が直接に指示を出したことが問題になってるんですけど、本当に問題なのは取り締まりのノルマを設けてることですよね。「違反車両が無いなら無いなりにどうにかできなければ」って、冤罪を作り出せって言ってるのと同じですよね。警察がこういうノルマ制の論理で動いている以上、世間から冤罪が無くならないのは当たり前ですよね。最近は自転車の車道通行がルールとして徹底されるかと思いきや「歩道をゆっくり走る自転車は取り締まらない」とか現場の判断でいくらでも恣意的な運用ができる方針を打ち出してくるあたり、警察が市民を守るべき対象とは考えてないことが明らかですよね。顧客にいやがらせをすればするほど儲かる商売ってのは警察以外にありませんから、ポリスとコジキは三日やったらやめられないってなもんですよね。