刑務所の外

お好み焼きチェーン店「千房」で、こんな試みがあるとのこと。


http://www.asahi.com/national/update/1227/OSK200912260176.html

刑務所で採用面接、出所と同時に職と住 再犯防止の試み

 刑務所内で採用面接をし、仮釈放と同時に仕事と住まいを提供する。こんな取り組みをお好み焼き店チェーン「千房(ちぼう)」(大阪市浪速区)が始めた。刑務所を出ては舞い戻る「再犯者」が後を絶たない現状に、中井政嗣社長(64)が「まず社会で受け皿を増やさなければ」と、運営に民間の力を借りるPFI刑務所で、正社員に道を開く採用に踏み切った。

 クリスマスが近づいていたある日の午前、まっさらなユニホームに袖を通した男性(28)が、大阪市内の千房の店舗の調理場に立った。

 「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」。元気な声をあげる。サラダ用のタマネギを刻む手は、まだぎこちない。レシピを覚えようと、先輩に質問を続けた。

 パートで採用されたこの男性は、前日の朝、山口県のPFI刑務所「美祢(みね)社会復帰促進センター」から仮釈放されたばかり。窃盗罪で執行猶予中に再び電気製品を盗んでリサイクルショップに転売し、懲役刑として2年10カ月、服役することになった。

 雪が降るなか、迎えにきた千房の社員と刑務所を出て、大阪・ミナミの本社に直行。個室のある社員寮や新しい洋服、下着が用意されていた。まかないの食事も出る。

 身元引受人の店長はもちろん、13人の同僚はみな、男性の事情を知っている。

 「ムショでは上の命令に従うことが求められたけど、娑婆(しゃば)では自分から質問して仕事を覚えていかないと」。男性はこう同僚に語り、「社会で働くのがすごくうれしい」と言って笑顔をみせた。

 刑務所の食堂に、求人告知が出たのは昨年6月。「人生をやり直すくらいの気持ちを持って応募してください。あなたの後に続く者がいることを忘れないように」という中井社長のメッセージが添えられていた。13人が応募、4人が7月末の面接に進んだ。

続きはリンク先を参照のこと。まぁイイ話ではあります。


この記事を読んだぼくの脳内で即座に、この元受刑者はティ・ロンに、中井社長はケネス・ツァンにキャスティングされました。


ジョン・ウー監督の『男たちの挽歌』では、刑務所から出所した主人公のホー(ティ・ロン)が、黒社会から足を洗ってキン(ケネス・ツァン)の経営するタクシー会社に就職します。


「前科者に世間の風は冷たいぞ」と厳しい言葉をかけるキン社長ですが、「ここの社員はみんな前科者だ! よろしくな!」と快活に言ってくれるのでした。イイ職場です。


でもこのイイ職場に、かつてホーの舎弟だった、黒社会の幹部がいやがらせをしてくるんですね。


車庫の車を破壊するやくざに対し、社員たちもビビらずに応戦するあたりはさすがにみんなムショ帰りの猛者といった感じでしたが、ホーはこの仕打ちに絶えられず会社を辞め、かつての相棒だったチョウ・ユンファとともに組織に戦いを挑むことになります。


千房のお店に、元受刑者のムショ仲間がいやがらせに来たりはしないと思いますが、もしそんなことになっても、この社長さんならきっとなんとかしてくれるでしょう。


そして、『男たちの挽歌2』では、なぜか最後の討ち入りにまでキン社長はついてきてくれましたので、中井社長にもその男っぷりを期待したいものです。



ちなみに、『男たちの挽歌』韓国版は主要キャストが発表され、今月にはクランクイン予定とのこと。


http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=123613


オリジナル版でチョウ・ユンファティ・ロンレスリー・チャンレイ・チーホンが演じていた四人の役は発表されましたが、タクシー会社の社長はちゃんと出てくるんでしょうか。