帰りたくない!

昨日は、山形市で「小説家になろう講座」を受けてまいりました。講師は、評論家の茶木則雄先生です。

帰りたくない! 神楽坂下書店員フーテン日記 (知恵の森文庫)

帰りたくない! 神楽坂下書店員フーテン日記 (知恵の森文庫)

茶木先生はこの講座の常連講師で、お会いするのももう4回目です。


今回は、ゲストに評論家の吉野仁さんをお迎えして、聞き役に深町秋生柚月裕子の両先生を配するという、「このミス」オールスターキャストでの講座となりました。

果てしなき渇き (宝島社文庫)

果てしなき渇き (宝島社文庫)

臨床真理 (このミス大賞受賞作)

臨床真理 (このミス大賞受賞作)

深町&柚月先生によるインタビューでは、四年で単位をひとつも取らなかった大学時代のことであるとか、ミステリ専門書店「深夜プラス1」を経営していた当時、実は売り上げの半分がエロ本だったとか、電撃小説大賞の下読みを第三回ぐらいまでやって「もう魔法使いはいいよ」と思ったことであるとか、裏話をいっぱい聞かせていただきました。
(ちなみに、第四回の電撃小説大賞を取ったのが、有名な『ブギーポップは笑わない』である)
ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))

ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))


新人賞に応募されてくる原稿にも変り種がいろいろあって、自分で作った表紙とイラストを付けてくる人とか、自作POPを付ける人とか、BGMとしてオリジナルテープを付ける人とか、水着写真を付けてくる女性とかもいるとのこと。


でも、そういう小細工を弄する原稿はまずどれもダメで、やはり内容がすべてです。


それも、新人賞の下読みでは、まず冒頭の1ページで、最後まで読むかどうか判断するそうですので、書き出しがいちばん大事だとのことでした。


書く力を付けるためには、とにかくたくさん書くことが何よりです。最後まで仕上げて賞に応募することがまず第一条件で、そこまで行かなければ何にもなりません。


「エンドマークを打った数が、その人の力になる」


作家志望の方はこれを座右の銘として、日々精進しましょう。


<仙台で先週に開かれた、片岡義男先生の講座のもようもアップしましたのでこちらもどうぞ>
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20090919

来月の予定

http://www.gakushubunka.jp/yugakukan/

Tengu―長編推理小説 (祥伝社文庫 し 8-4)

Tengu―長編推理小説 (祥伝社文庫 し 8-4)