終わらない歌をうたおう

いちおう録画はしておいたのですが、ぜんぜん見てなかった『涼宮ハルヒの憂鬱』。


せっかく夏休みなので、消化しておこうと再生を始めたのが、ちょうど「エンドレスエイト」の始まった回からでした。

エンドレスエイト」とは?(ぜんぜん知らない人のために)

涼宮ハルヒの憂鬱』というアニメ作品は、ヒロインである涼宮ハルヒが望んだことはすべて現実になるという世界を舞台に、主人公のキョンや宇宙人の長門有希、未来人の朝比奈みくる、超能力者の古泉一樹ら「SOS団」(彼らが集結したのも、ハルヒが望んだため)が、ハルヒのご機嫌を取り結ぶ(そうしないと世界が崩壊する)という、学園ものSFです。すごく大雑把な解釈ですがそれほど違ってはいないと思います。


で、「エンドレスエイト」というのは、夏休みをめいっぱい楽しみたいと願うハルヒによって時間がループさせられ、8月後半の半月を何度も繰り返すというエピソード。作品中では一万五千回以上リピートしていますが、アニメの放送は八回繰り返します。本当に八週、同じ話を繰り返し放送しているのです。


アーマープラス 烈火のリョウ

アーマープラス 烈火のリョウ

その昔、腐女子に絶大な人気を誇った『鎧伝サムライトルーパー』というアニメが、前の週に放送したのと同じ話を間違って二回放送したことがありましたが、「エンドレスエイト」はそれとは違い、”毎回ほぼ同じ脚本””毎回違う絵コンテ、新作画””毎回違う衣装”で作った話を八週間続けるというものですので、これは前代未聞の試みでしょう。萌えアニメはどれも同じような話ばかり、という批判に対するひとつの回答なのかもしれませんが、とにかくぼくにとってはキツイものでした。



一週目ではふつうに夏休みの半月が過ぎるのですが、二週目では主人公たちが”時間がループしている”と気付き、ここから脱出する方法も暗示されます。では三週目で終わるのかな、と思いきや、そこから何の変化もない話がひたすら繰り返されるのだから、おとなしく付き合うのにも限度があるってもんです。だって、違いといったらプールに行ったときの水着の違いとか、盆踊りに行ったときの浴衣の違いとか、昆虫採集に行ったときに捕まえる虫が違うとか、そんなもんですよ。


その昔、プロレスファンに絶大なヒール人気を誇った冬木弘道というレスラーが、川田利明のストレッチ・プラムとまったく同じ技を「小指の角度が違うんだよ」と”冬木スペシャル”と称して使っていたことがありましたが、それはあくまで悪役としてファンの神経を逆撫でするためのアングルだったわけで、ファンに本気で「細かな違いを楽しんでほしい」というのであれば、アニメファンは優しいんだなぁと思わざるを得ないというか。


というわけで、今週放送された(仙台では昨日)第19話でやっと無限ループが終了するはずだったのですが、なんと今週に限って録画を忘れるという大チョンボをやらかしてしまいました。


orz
…今まで何のために頑張って見たんだよ……


その救済措置というわけでもないですが、YouTubeの角川公式チャンネルで配信されていますので、そちらで観ることにします。


動画、ごっつ重いですけどね。