赤い乗馬服の美女

脳と心というのは人間にとって永遠の謎だといわれていますが、そんな深さを感じさせるこんなネタをひとつ。


http://wiredvision.jp/news/200907/2009071623.html


「身体完全同一性障害」という、新しく提唱されている精神疾患があるそうです。自分の四肢に違和感を持って、重い場合は「切断したい」という思いに取り付かれて実行してしまう人もいるとのこと。


その原因には、自傷行為の延長として捉える心理学的な説と、脳の機能不全による神経症の一種とする説があるそうです。


手足を切断した人は、なくなった手足に幻の痛み(ファントムペイン)を感じる、といいますがそれの逆みたいなものでしょうか。


ちなみに、ぼくがこの幻肢痛というものを初めて知ったのは、楳図かずおの『漂流教室』だったりします。

漂流教室 3 (ビッグコミックススペシャル)

漂流教室 3 (ビッグコミックススペシャル)

漂流教室』の最後の方で、タイムスリップした大和小学校に忍び込んで命からがら帰ってきた泥棒が出てきますね。病院のベッドで、失った右手が伝える感覚を医者に訴えているのをテレビで生中継しているというスゴいシチュエーションでの登場でした。お医者さんは、馬内というこの男に幻肢痛について教えるのですが、馬内は「じゃあこれはどういうわけだっ!?」と顔にかけられた布を取って見せ、顔の半分が無くなっているのをテレビカメラの前に晒すのでした。

お医者さんは「ウワーッ!!」と楳図調の悲鳴を挙げるのですが、それまで顔のことに気付かなかったんでしょうかこの先生は。


…まぁこの場合は、幻肢痛とかじゃなくて右手と顔が未来に行ってしまったんですけどね。この、泥棒の右手と右目が子どもたちを救うのだから、世の中というのはわからないものです。



元ニュースの方に話を戻しますと。


実は、ここから江戸川乱歩のある作品を連想したのですが、困ったなぁどう書いてもネタバレになるんだよなぁ。

↑ちなみに、これじゃないですよー。


↑これに入ってる某短編です。わかった人もここは明かさない方向でお願いします。