深町秋生「果てしなき渇き」読了
ゲーテは、自著「若きウェルテルの悩み」について「もし生涯にこの『ウェルテル』が自分のために書かれたと感じるような時期がないなら、その人は不幸だ。」と語っていたといいます。
- 作者: ゲーテ,Johann Wolfgang Von Goete,竹山道雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1978/12/01
- メディア: 文庫
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わたしの場合でいえば、まず中学生のときに読んだ江戸川乱歩の「孤島の鬼」。
- 作者: 江戸川乱歩
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2003/08/08
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友成純一の「凌辱の魔界」。
- 作者: 友成純一
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1999/12
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二十歳の頃に読んだ、「映画秘宝」の創刊号。
- 作者: 映画秘宝編集部
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 1995/06
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モネスティエの「図説死刑全書」。
- 作者: マルタンモネスティエ,Martin Monestier,吉田春美,大塚宏子
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2002/02
- メディア: 単行本
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いずれの本も、「オレはこれが欲しかったんだ!」と強烈に思わされる作品でした。
こうして並べるとどうかと思うような本ばかりですが。
そして、この作品。
- 作者: 深町秋生
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2005/01/27
- メディア: 単行本
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主人公である元刑事が、失踪した娘を探すパートと、その娘の中学時代をクラスメイトの少年の視点から描いたパートが、交互に挿入されるという構成で、いずれも暴力と狂気がヒートアップしていき、彼らが悪魔に魅入られていくその姿に、こちらも強烈に引き込まれていきます。
娘が父親に向けて呟いたある一言には、完全にKOされてしまいました。
愛と感動とか、爽やかな風とか、青春の輝きとか、どこまでも青い空とか、そういうキーワードに反応する人は、この本を読むべきではありません。
逆に、そういうモノに「ケッ」と思ったことが一度でもある人なら、この本は一読すべき価値があります。
蛇足。
中学パートでは、ちょっと永井豪ちゃん先生の「凄ノ王」を思い出したのですが、たぶん偶然だと思います。
- 作者: 永井豪,ダイナミックプロ
- 出版社/メーカー: コミックス
- 発売日: 2000/11
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