悪魔の沼

千葉県の旭市で、ワニが捨てられているのが見つかったそうです。


http://www.asahi.com/national/update/0503/TKY200905030155.html

千葉で捨てワニ 「仕事切られ養えません」と置き手紙

 体長1.5メートルのワニが袋に入れられた状態で千葉県旭市の民間動物訓練施設「アルティメットアニマルシティー」の入り口付近に置かれているのを3日午前11時ごろ、施設のスタッフが見つけ、旭署に届けた。袋には、「仕事を切られて養えなくなった」という手紙が入っていたという。ワニは同署が保護している。

 訓練施設によると、東南アジア原産のシャムワニとみられ、口を縛られた状態で袋に入れられていた。施設が無人だった2日夜から3日朝にかけて置かれたらしい。

 手紙には「3月で仕事の契約を切られてしまいました。お金が無くこいつを養うことができなくなって、どうすることもできませんでした。名前はゲンです。こいつの幸せをお願いします」などと書かれていたという。

 シャムワニは成長すると3メートルを超えるという。ワシントン条約で取引が規制されており、手紙には「お店に相談しても許可が無いものは受け取れないと言われて」とあった。訓練施設によると、この大きさのワニを飼うのに、えさ代は月1千円程度だが、飼育用ケースを保温する電気代が1万5千円程度かかるという。

 ワニは署内で犬用のケースに入れられているが、同署は「当面は、遺失物として扱うが、飼い方が分からないので困っている」という。

リンク先の写真がとにかく味わい深いので、いちど見てください。


ワニのゲンちゃんに添えられていた手紙の全文が、また味わい深い。

こんなことしてしまってすみません。
3月で仕事の契約を切られてしまいました。
お金が無くこいつを養うことができなくなって、どうすることもできません
でした。
お店に相談しても許可が無いものは受け取れないと言われてしまい…
許可を取るお金もないし。
パンク町田さんなら飼えると思い、泣く泣くこうするしかありませんでした。
ほんとうにすみません。
名前はゲンです。こいつの幸せをお願いします。

リンク先には、半裸でワニを抱きかかえているふくよかな男性の写真がありますが、それがパンク町田さん。

飼ってはいけないマル禁ペット

飼ってはいけないマル禁ペット

犬の訓練から鷹匠まで幅広く活動しており、何冊も著書を出している、動物飼育の専門家。キャラ的な面白さもさることながら、公式サイトにある文章からは生き物への深い愛情がうかがえ、動物好きにとって好感の持てる人物です。


http://ultimateanimalcity.info/sidec/index.php
(↑オススメは「パンク町田への質問」。グッと来る写真もあり)

手紙にあるパンク町田さんなら飼えると思い」というくだりは、「それでも仙道なら…きっとなんとかしてくれる」みたいで、ファン間での人望がうかがえますね。

SLAM DUNK 17 (ジャンプコミックス)

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でも、さすがのパンク町田さんも、やはりいきなりワニを預けられるのは困るとのこと。


http://ultimateanimalcity.info/sidea/report.php

やはり本日はこの話題。

本日、テレビでご覧になられた方もいらっしゃると思います。
こういうことがいつか起こるのではないかと思っておりましたが・・・・・。大将は『気持ちと境遇はわかる。動物をお願いしますと言われたら、可愛そうだから飼うしかないでしょう〜。』と、話しておりますが・・・・。当施設は意図のある動物を飼育し可愛がっております。急にワニを預けられましてもとても困ります。もし、今後こういう境遇でお困りの方がいたらパンク町田が相談にのりますので、まずはメールなどでご相談下さい。どうぞ、置き捨てはやめて下さい。可愛そうです。

「こういうことがいつか起こるのではないかと思っておりましたが」という一文は重いですね。


今回のゲンちゃん置き去り事件は、飼育許可を取らずに非合法で飼っていたことが原因の一つとみられます。

路傍

路傍

東山彰良先生が大藪春彦賞を受賞された作品『路傍』では、主人公は毒蛇やタランチュラを扱う密輸ペット業者の手伝いをしていますが、こういう人物に頼めば…いや、彼らには動物への愛情なんてカケラもないからダメだな。


ワニを抱く半裸のパンク町田さんを見て、90年代のインディレスラーを連想した人もいることと思いますが、そのイメージの源泉になっているのは松永光弘でしょうね。

人生の壁を破る50の反則

人生の壁を破る50の反則

1992年にW☆INGに参戦してからというもの、「ミスター・デンジャー」の異名とともに、数々の過激なデスマッチで活躍した松永。一方では爬虫類や昆虫の飼育でも有名で、ペット愛好家の顔もありました。


大日本プロレス BLOOD & DEATH HISTORY [DVD]

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1998年には、大日本プロレスのリングで、シャドウWXを相手に「敗者ワニ葬デスマッチ」を敢行。負けた方はワニと戦わされる、というこのデスマッチに、松永はペット専門家の義務として敗北し、ワニとの戦いに挑みました。


ところが、ワニはまだ子どもで体長1mほどしかなく、しかも場内の異様な雰囲気に呑まれたのかまったく動かず、松永はワニをつまみ上げて苦笑い。観客もドッチラケで「もういいよ」という野次が飛ぶ結末となったのでした。


ほかにも、「サソリデスマッチ」をやったときはどこのペット業者もサソリを売ってくれず(当たり前である)、仕方ないので自前でサソリを繁殖させたという、涙なしには聞けないエピソードも、現在に伝わっています。


今はプロレスの第一線から退き、墨田区立花でステーキハウス「Mr.Danger」を経営している松永ですが、だからといってここにワニを捨てるのも迷惑なのでやめましょう。