なぜアリクイが選ばれるのか

面白い考察があったので紹介しておきます。


なぜ「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」なのか? - あんちべ!
有名なスパムメール主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」について、なぜオオアリクイなのか、と検証するエントリ。スパム避けのフィルタを突破するため、「オオアリクイ」という普通のスパムではまず使われないであろう単語が、ワードサラダ法(○○が××しました、というような定型文を作っておき、○○や××にランダムな単語がはめ込まれる)によってぐうぜん選ばれ、そのインパクトによって人口に膾炙するようになった、というもの。


これに対し、「もっと適当に作ったんじゃないか」というカウンター考察も加えられています。
ほんとに「オオアリクイ」スパムはベイズよけのため生まれたのか? - モーグルとカバとパウダーの日記


ことほどさように、「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」メールには、「なに考えてんだコイツ」という想像力を喚起させる力があるんですね。


とはいうものの、あるていど年季の入った格闘技ウォッチャーであれば、なぜ「オオアリクイ」が選ばれるのかは自明の理です。

大山倍達 強く生きる言葉

大山倍達 強く生きる言葉

かつて極真会館総裁・大山倍達はこんなことを語っておりました。

  • 百獣の王ライオンには、人間は勝てない。
  • そのライオンも、象に踏み潰されたらイチコロである。
  • その象も、蟻の大群に襲われたらなすすべもなく倒される。
  • よって、地上最強の生物はアリクイだよキミィ。


まぁこのリクツは、誰々が誰それに勝った、誰それは誰某に勝った、誰某は某人に勝った、だから最強は誰々だと語ることのナンセンスさを例えて言ったものなんですけど、結論のオモシロさによって格闘技ファンに広く知られることとなりました。


ちなみに、南米では「アリクイは人の血を吸う」という俗説があって、『ゴルゴ13』や山上たつひこの『JUDOしてっ!』などでもネタになっています。

日本テレビの「特命リサーチ200X」でも、オオアリクイ吸血説が取り上げられていました。(viahttp://d.hatena.ne.jp/sfx76077/20100822/1282446138

実際のアリクイは、動物園での飼育下では大量のアリを確保できないため、ペースト状のえさを与えられているそうです。もちろん、動物を襲って血を吸うことはありません。とくにマヨネーズが好きで、地上最強の生物は実はマヨラーだったようです。
[rakuten:hitomebore:10000170:detail]


「地上最強の生物」としてアリクイと並び称される範馬勇次郎は、大食漢かつ美食家であり、食物にマヨネーズをかける描写は今のところ見たことがありません。

上等な料理にハチミツをぶちまけることは嫌っているようですが、アリクイがハチミツを好きかどうかは寡聞にして存じ上げません。