エースの願い

いよいよゴールデンウイークも本番というわけで、ぼくは今日から5連休に入りました。


といってもどこか出かけるわけでもなく、こんなエントリを見ておったわけです。


http://anond.hatelabo.jp/20090501193134

私は二度と人に優しくしない、と決めた理由

大学院修士を修了して,某メーカーに就職して早一ヶ月
とあるプロダクトが本当に面白そうで就職したのはいいけど周りに居るのはガキばかり
もちろん私自身もガキであることは理解しつつも,少しだけ愚痴らせてください.
昨日は本当にジェネレーションギャップと言うものを味わいました.
コレがうわさに聞く携帯メール世代と言うものなのですね.
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先日,新入社員同士の飲み会が開催されました.
100名を超すメンバーが参加するあり得ない飲み会でした.
楽しかったから,まぁそのありえなさは差し引いても飲みが終わったあとがこれまた最悪
酔いつぶれる人 続 出 !
その中でまぁ仲の良かった(?)女の子が酔いつぶれると言う阿呆な事をしでかすので1ゲンナリ
そしてその娘が実家通いということで,「どうしよう,どうしよう」と騒ぐばかりで2ゲンナリ
店の前で邪魔くさいので,しょうがないから自分が行くということで3ゲンナリ
酔った女の子を支える阿呆男×2を見て4ゲンナリ,かばん持ってやれよ・・・・
と言うわけでかばんを持って5ゲンナリ
付き添いも何もしないならさっさと帰れよボケ
と,心の中で殺意を燃やしつつも,僕らはゆっくりと魔都新宿を後にした.
町田付近に住んでいることは聞いてたので,とりあえずその子の最寄駅を目指す...遠い...こりゃ帰れないな...と心の中で思いつつも,役に立たない女の子(あえて女性とは言わない...というか言えない)を連れ,雑談をこなしつつ,町田へ
町田についてもまだ酔っているようだったが「大丈夫ですう」と言うので,心の中で(大丈夫じゃないのはお前の頭の中だ)と思いつつも,「そうだね」と,言う.
改札までまっすぐ歩けない阿呆が何を言うのかと思い,そろそろイライラも絶好調.6ゲンナリ
「金くれてやるからタクシーで帰れ」
そう言い放ちつつ,僕はその子のを後にした.
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さて,帰れない...どうしたものか...
見慣れた地名があることに気づいた私は橋本へ向かった.
そう,私の大学は京王線沿いにあったので,橋本を良く知っていた.
まぁなんとか行けるだろう,そう酔った頭で考え,橋本に向かった.
ここまではいい.
調布には向かえない・・・なぜなら終点だからだ・・・
それから2時間近く 雨 の 中 歩いてよく知る駅まで向かい,昔よく行った漫画喫茶に宿泊して帰ったさ.
まぁ散歩が好きだからこの下りはいいとしよう.
相手にも女の子にも伝えてないし,他の道も選べたからな
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さて,翌土曜日
酔いつぶれた女の子からメールが来た
女「昨日はすいませんでした」
私「謝られる様なことをされた記憶は無い」
女「優しいですね.ありがとうございました」
と,ここまでのやりとりは私の中でとても良い物だった.
むしろ惚れていたのかもしれない.
しかしこの後が最悪だった.
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翌月曜日
私はてっきりその女の子が,お金を渡しにくるだろうと思っていた.
来ない・・・
火曜日,来ない・・・
へー,そういう子か・・・
ここらへんでゲンナリ度が10位まで一気にアップ
まぁ私としてもお金は返ってくるもんじゃないだろうと心していたので,問題ない
むしろ,「社会人足るもの,頂いたものをそのままの形で返すなんてとんでもない.代わりにデートしてください.ゲヘヘ」とか言おうと思ってた位(ォィ
休みの水曜日を挟んで,木曜日
遂に我慢の限界を早くも迎えた私は
私「・・・何かいうことあるんじゃないの?」
女:1万円を渡してくる
ムカッとした私は無言で自分の席に戻った
女:席についている私の胸ポケットに1万円を突っ込む
私:女のポケットに突っ込み返す
私「ちょっと失礼だよ!色々と.」
私「社会人足るもの頂いたものをそのまま返すとか無いわ」(論点が違う気もするが)
女「1万円分何かかって返せって事ですか?」
私「そういう考えもあるよね.でも,本当にそう思ってるならその1万円を持ってさっさとどうぞお帰りください」
女「なんでそんな冷たい事言うんですか」
私「そういう付き合いがめんどくさいと思うなら,どうぞ」(腕で入り口を指しながら)
女:すたすたと去る
ここらへんで100ゲンナリ
指数級数的にゲンナリ度があがるのを感じながら,言葉足りなかったかな・・・
と思い,何か傷つけてたら悪いな.と思って,友人に一応研修室に居るかどうかだけ確認してきてもらった
 談 笑 し て た !!!!!!!!
ええ,心に決めました.私,人に二度と優しくいたしません.


この話を他の知り合い(友人ではない)にしたところ,そんなもんなんじゃない?
との言葉を頂き,あーコレが携帯メール世代か...と,実感しつつも確実に若者は馬鹿になっている.
コレが若さだって言うなら,もう若くなくていいやとか,色々考えつつ,こんな日記書いてます.



さて,いったい私は何に一番ゲンナリしたのでしょうか?
増田のみなさんならわかってくれてる.と信じたいのですが,私の文章力が到らない為に理解が遠い可能性もありますので,一応最後に述べさせてもらいます.
私が欲しかったのは「感謝の気持ち」です.面と向かって言って欲しかった・・・
これから数十年一緒にやっていくかもしれない同期と最初からこんなすれ違いがあってどうします?
そんな礼儀しらずと一緒にやっていくなんて無理,差し出がましいけど怒る事で理解して欲しかった・・・
でも,どうやら私は彼女の中で見下されているようですね.
もう無理・・・


友人の中には1万にとらわれる方が多くいらっしゃったのですが,1万って大金ですかね?
私にとって1万なんて,誠実な頼れる友人に比べれば,安いもんなんですが.
まぁこの出来事が起こるまで,いい友人になれるかな?と期待が篭ってたので渡したのですが,人を見る目が無かったようです.



若さしかとりえの無い馬鹿にはもううんざり,
美人で清楚で,大人の良識あふれるおねーさまお待ちしております.



彼女がお礼を用意してて,私が怒るのが早すぎたんですかね?
まぁ何にせよ,ジェネレーションギャップに驚き,私は人に二度と優しくしないことを決めました.

ものすごい非モテがするエントリですね。


この増田氏は、どうやらはてなーの共感を得られると思って書いたようですが、もちろんこのエントリは盛大にDISられまくり、予想外の事態に狼狽した増田氏は、追記を繰り返したりカウンター記事を次から次へと上げたりして、そのオレ様志向を遺憾なく発揮しています。このテの人にお決まりの、

  • 「私の言葉が足りず、みなさんに誤解を与えました(でもそれはおまいらがバカでオレ様の論理的な文章が読めてないせいだからな)」
  • 「いろんな意見をくれてありがとうございます(でも正しいのはオレ様で間違ってるのはおまいらだからな)」

という感覚が、どうにも鼻に付いて仕方ありません。


「情けは人のためならず」ということわざがありまして、これを

  • 情けをかけるとその人のためにならないから、あえて厳しくした方がよい

という意味に勘違いしている人もいますが、正しくは

  • 他人に情けをかけると、回り回って自分に帰ってくる

という意味です。でも、これは

  • 情けをかけた相手から、感謝されて、お礼をもらう

ということでは、必ずしもありません。他人への親切から即座にメリットを得ようとする(非モテ人によく見られる傾向である)のではなく、周囲から「親切な人だ」と評価されることによって、人望という目に見えない資産を蓄えることですから、金曜日から木曜日というたった六日で「人に二度と優しくしない」と決めるというのは、「社会人たるもの」としてはあまりに非常識といわざるを得ないでしょう。



ウルトラマンA』の最終回で、エースが有名な別れの言葉を残していくのを、ご記憶の方も多いと思います。

DVDウルトラマンA Vol.13

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D

優しさを失わないでくれ
弱いものをいたわり、互いに助け合い、
どこの国の人たちとも、友だちになろうとする気持ちを、失わないでくれ
たとえその気持ちが、何百回裏切られようと…
それがわたしの、最後の願いだ

このエース最後の願いは、『ウルトラマンメビウス』にエースが登場したときにも繰り返され、そのときは「それがわたしの、変わらぬ願いだ」と力強くしめられていました。

ウルトラマンメビウス Volume 11 [DVD]

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オリジナル版では納谷悟朗が発していたこのセリフを、高峰圭二はずっと演じてみたかったそうですが、34年の時を経て念願が実現したんですね。

電撃 HOBBY MAGAZINE (ホビーマガジン) 2007年 05月号 [雑誌]

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(↑こちらにインタビューが掲載されている)


増田氏にも、この名セリフをかみ締めてもらいたいものです。