密室の行者

本を一年で74冊読むのがすごいかどうかわかりませんが、とりあえずいま読んでいる本はこちら。

密室入門! (ナレッジエンタ読本14)

密室入門! (ナレッジエンタ読本14)

有栖川有栖一級建築士の人が、ミステリに欠かせない大道具である「密室」について語り合うという対談本です。これは実に面白い。


現実的には、家屋にはいろんな隙間があって密室を構成するのは極めてむずかしい(外から開けられない鍵はない、とか)こととか、現代の扉や窓に使われているさまざまな鍵の解説とか、ミステリファンとしては興味深い情報がいっぱい詰まってます。


指紋を読み取って開く生体認証システムの扉を、切断した指や手首を使って開錠する話を小説や映画で見かけますが、実際には生体反応が必要なのでたぶん開かない(メーカーの人いわく)というあたりは、なんか夢が壊れるような気がしましたけど。


読まなくちゃいけない本がいっぱいたまってるのになぁ。こういう、読まなくてもいい本ばっかり読んじゃうんだよなぁ。もしも、一年で74冊「しか読んじゃいけない」って言われたら、どうなるんだろう。きっとムダ読みばっかりで潰れちゃうだろうなぁ。


そういえば、江東区のマンション内OLバラバラ殺人事件も初公判が行われました。


http://sankei.jp.msn.com/etc/090113/etc0901131231000-n1.htm
(↑ものすごい詳細な公判記録。「まるごとバナナは何味でしたか?」とか「西川ひとみというAV女優(大沢祐香の別名)は好きでしたか?」とか、質問がいちいち味わい深い)


これも、フロア全体を一つの空間と考えれば密室殺人といえなくもない、非常にミステリ的な事件でしたねぇ。