うどんの腰

4月29日の全日本柔道選手権で敗れた井上康生選手が、現役引退を正式発表しました。

http://www.asahi.com/sports/update/0502/TKY200805020088.html

4月の全日本柔道選手権で敗れて北京五輪代表を逃したシドニー五輪男子100キロ級金メダリストの井上康生(29)=綜合警備保障=が2日、東京都内で記者会見し、現役引退を正式に表明した。秋以降に2年間、英国に留学し、語学を学ぶとともに指導者としての研修を受けるという。


井上は「我が柔道人生に悔いは無しという気持ちです。先生方、友人、家族、ファンのみなさんに支えられて幸せ者だった」と語った。6月にある全日本実業団体対抗大会に団体戦の一員として出場し、選手生活を締めくくる。

今後は指導者として柔道を続けるそうですが、会社どうすんのかなぁ。こういう実業団の人って、引退してからどうしてるんだろう。


というわけで、思い出したのがコレ。

美味しんぼ (4) (ビッグコミックス)

美味しんぼ (4) (ビッグコミックス)

なんかこのごろ『美味しんぼ』ネタが続きますね。


この巻に収録されている「うどんの腰」というエピソードは、山岡が、栗田さんたちを行きつけのうどん屋「力屋」に連れていくところから始まります。

店主が足で生地を踏みこねるのを見て、栗田さんは「わあ! 足で踏むなんて」と驚きます。うどんを踏んでこねるのは今でこそ常識ですが、当時はまだそんなに知られてなかったんですね。


んで、美味しいうどんを食べる一行ですが、店は以前の繁盛振りがウソのようにさびれており、恰幅がよかった店主もやせ細っています。


いぶかしむ山岡たちですが、そこにヤクザの団体がやってきます。実は、近所に暴力団の事務所ができ、ヤクザが入り浸るので客足が遠のいてしまい、店員も辞めてしまったというんですね。

ヤクザに絡まれた一行は、七味唐辛子をぶっかけて逃げ出します。そんなことしたらよけいオヤジがいじめられるんじゃないかと思うんですが。


その帰り道で、山岡たちは「なんとかしなくちゃ」と話し合いますが、ちょうどそこで、力士が橋から身投げしようとしているのを助けます(なんでこの人たちはこういう場面にいちいち遭遇するんだ)。


大谷というその男は、相撲を廃業して、生きる道を見失ったというので、山岡たちは彼の今後について相談に乗るべく、会社まで連れていきます。


すると、そこには谷村部長が、大学の後輩だという柔道選手の大山を連れてきていました。


さらに前原運動部長も、プロレスラーの大馬銀吉を連れてやってきます。


連れ立って、昼飯に焼肉を食いにいく一同ですが、実は大山と大馬も、腰を痛めて引退するというんですね。


こうして、身の振り方を考えている三人の大男が勢揃いしてしまいました。なんというご都合主義。


で、山岡は三人をうどん屋に紹介して働かせ、力ずくでヤクザを追っ払います。
そんなことしたら事態がよけい悪化しそうですが(嫌がらせが陰湿化するだけだろう)、とにかくこれでヤクザ問題は解決。


また、三人は生地をこねるのに足で踏まなくてもいいという抜群の腕力でうどんを打ち、「大男がうどんを打つのが面白い」と評判になって、店は以前の繁盛振りを取り戻すのでした。めでたしめでたし。


この四巻は、海原雄山の代名詞である、


も収録されているのでオススメです。


また、うどん屋の三人は、その後もうどん関連の話にはちょくちょく登場する準レギュラー扱いとなり、うどん名人のおばあちゃんが打ったうどんと比べられ、

「おばあちゃんのうどんが天使のほっぺだとしたら、大谷さんたちのは…象のお尻だわ!」

などと栗田さんから酷評を受けたり、「家庭の台所でうどんを茹でるのは無理です」と生麺の販売を拒んで知人と仲違いしたりと、息の長い活躍をみせています。

美味しんぼ (53) (ビッグコミックス)

美味しんぼ (53) (ビッグコミックス)




で、引退する人もいれば入門する人もいるのがスポーツ界というもので。

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2008/05/02/05.html

イッキ飲み!“ドンペリ山”新弟子検査パス

大相撲夏場所(11日初日)の新弟子検査が1日、両国国技館で行われ、受検した7人全員がパスした。父親が落語家の桂楽珍桂文珍の弟子)で、自身は18歳のころに約2カ月間ホストをしたことがある山下智徳(20=高砂)も第2検査を無事にクリアした。


01年から設けられた第2検査は、1メートル73、75キロ以上の第1検査より小さい1メートル67、67キロ以上が基準。2月の入門時には58キロだったが、牛乳を飲むなどして増量し、この日も水をがぶ飲みして1メートル81、68キロでパスした。「できるところまでやってみたい」と緊張気味に話した山下と同部屋の横綱朝青龍は「焼き肉へ連れて行こうかな」と大はしゃぎ。合格者は内臓検査などを経て夏場所初日に発表される。

なんだよ「ドンペリ山」って。


元ホストの力士、というとどうしてもこの漫画を思い出してしまう。
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時代が平松伸二に追いついてきたんですね!