最後の悲劇

吉梨さんのこちらのエントリが面白すぎます。
http://kizurizm.blog43.fc2.com/blog-entry-1476.html

うちで先日「切株派」について書きましたが、こちらでは「古株派」という概念を提唱。

切株が治癒した後の、人体欠損ヒーローについて「隻眼」「隻腕」「歩行困難」「全盲」「顔面損傷」「去勢」「重度四肢欠損」「持病」「武芸不可」「精神崩壊」「瀕死」「死亡あるいは肉体消滅」と分類しています。

中国の武侠ものには詳しくないので分からないものも多いのですが、日本の時代劇にもハンディキャップヒーローは多いですね。

丹下左膳餘話 百萬兩の壺 [DVD]

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新座頭市 破れ! 唐人剣 [DVD]

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柳生十兵衛 七番勝負 [DVD]

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あと、「精神崩壊」には、岩本虎眼先生に加えて、「柳生十兵衛死す」の愛洲移香斎も挙げていただきたいところですね。

そういえば、「聾唖」がないではないですか。

バガボンド(23)(モーニングKC)

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この方には「歩行困難」を描いた作品もありますので、隠れ古株派といえるのではないでしょうか。
リアル 5 (ヤングジャンプコミックス)

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ところで。


障害者が活躍するジャンルに、「侍」と並んで挙げられるのが「探偵」です。

http://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/syogai/index.htm

世界短編傑作集 2 (創元推理文庫 100-2)

世界短編傑作集 2 (創元推理文庫 100-2)

こちらに収録されている、アーネスト・ブラマの「ブルックベンド荘の悲劇」では、盲人探偵マックス・カラドスが活躍。指先で紙面をなぞって字を読むなどの離れ業をやってのけます。
大穴 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 12-2))

大穴 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 12-2))

こちらの作品には、左腕が義手の元ジョッキー、シッド・ハレーが登場します。
Yの悲劇 (創元推理文庫 104-2)

Yの悲劇 (創元推理文庫 104-2)

この作品に登場する、耳が不自由な元舞台俳優のドルリー・レーンは有名ですね。


黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1)

黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1)

これらの作品に代表される「安楽椅子探偵」というジャンルもありますが、中には「寝台探偵」というのもあります。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)

時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)

1951年に発表されたこの作品によって「探偵が入院中」「ヒマを持て余す」「助手をコキ使って歴史の謎に挑む」というスタイルが確立されます。

そのフォーマットに忠実に書かれたのが、高木彬光先生のこの作品。

成吉思汗の秘密 新装版 (光文社文庫)

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例によって松下研三がコキ使われるという。


考えてみると、ネット上で情報を収集して、歴史上の出来事についてあれこれ語るのも安楽椅子探偵みたいなモンですね。

ただし、神津恭介ほどの天才は滅多にいないというのが大きな違いですけど。