京阪神殺しの軍団

格闘技界は、フジテレビのPRIDE打ち切りの話題で持ちきりです。

週刊現代がキャンペーンを張っていた、暴力団との関係がやはり問題になったものと思われていますが。


猿渡哲也先生の「TOUGH」では、主人公のキー坊の相棒として、新藤力丸というヤクザが登場します。


連載開始当初、キー坊は、昏睡状態のおとんの治療費のために地下ファイトに身を投じていました。
そこで、裏社会を紹介してくれた力丸と意気投合。


お互い、命をかけて信義を守るほどの仲になり、表社会に復帰してハイパー・バトルに参戦している現在でも、陰日なたにキー坊をサポートし続けているのですが、これがマスコミにばれて問題になるという展開はありえないんでしょうか。

猿渡先生には、マスコミものの作品もありましたから、この辺の問題も突っ込んでもらいたいものです。


餓狼伝 (1) (双葉文庫)

餓狼伝 (1) (双葉文庫)

夢枕獏先生の「餓狼伝」にも、主人公の丹波文七と親しい、木島というヤクザが登場します。


板垣恵介先生の漫画版には登場しませんが、原作では、丹波と堤城平の試合が実現したのも、グレート巽アメリカでの試合が語られたのも、木島によるものでした。


獏先生の小説にはよくヤクザが登場しますが、その辺の交友関係もちょっと気になるところです。



新カラテ地獄変 1 (KCスペシャル)

新カラテ地獄変 1 (KCスペシャル)

梶原一騎先生による、カラテ地獄変サーガの最終章である「新カラテ地獄変」では、先行作品「ボディガード牙」「カラテ地獄変」で主人公の師匠として登場した大東徹源が主役。

その若き日を描く、というストーリーですが、執筆当時の梶原一騎大山倍達の関係の変化を背景として、「それまで語られなかったマス大山のダークサイドを描く」という裏テーマがありました。


特攻隊の生き残りであった大東が、復員して空手修行をするというあたりは「空手バカ一代」と同じですが、米兵とコトを構えて東京にいられなくなった徹源が大阪に高飛びし、そこで愚連隊の柳ヶ瀬次郎と知り合って意気投合、義兄弟の契りを結びます。


この辺は、実際の大山倍達と柳川次郎が、お互いに朝鮮系ということもあって親交を持っていたのをモデルとしていたのでしょう。


しかし人気が出なかったのか、山篭りを経て下山したあたりから作品のトーンは一変。

柳川柳ヶ瀬次郎と男泣きで決別し、ユダヤ人美女フォアラとともに渡米、大戦中にナチスに協力した裏切り者ユダヤ人を探し出して私刑していくという、どこが空手なのかまったくわからない、レイプとリンチとアナルが乱れ飛ぶストーリーに発展。


アメリカで、地下プロレスの帝王、チャンプキラー・ゴルゴと意気投合して、師弟になってからはさらに混迷の度を深め、パリやアラブ、キューバなど世界を股にかけての血みどろカラテ弥次喜多珍道中が繰り広げられるのでありました。


ゴルゴがパリで、生ガキをチューチュー音を立てて食べるシーンのうまそう度は異常。