物語のパターンはすべて聖書にある、という方もいますが
最近気付いたことです
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といっても、実はドラマ版を見ていないので、ここでは映画版を比較します。
以下ネタバレあり
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- 身元不明の死体(緒形拳)が見つかる
- 目撃者の証言から、東北訛りで「カメダ」というキーワードが浮上
- 刑事(丹波哲郎)の執念の捜査により、東北ではなく山陰の地名「亀嵩」をつきとめる
- 犯人は、新進気鋭の音楽家・和賀(加藤剛)だった
- 動機は、ハンセン病患者の父と放浪していたという過去を隠蔽するため、訪ねてきた恩人を殺害したのだった
- 和賀の一世一代の晴れ舞台である演奏会にやってくる刑事、そして逮捕
という形でストーリーが進みます。
対して、「人間の証明」では
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- 身元不明の死体(ジョー山中)が見つかる
- 目撃者の証言から、「ストウハ」「キスミー」というキーワードが浮上
- 刑事(松田優作)の執念の捜査により、NY訛りによる「ストローハット(麦わら帽子)」と「霧積」という地名をつきとめる
- 犯人は、新進気鋭のデザイナー・恭子(岡田茉莉子)だった
- 動機は、かつて米兵との間に子をもうけたという過去を隠蔽するため、訪ねてきた息子を殺害したのだった
- 恭子の一世一代の晴れ舞台であるファッションショーにやってくる刑事、そして恭子は逃走、思い出の地である霧積で自殺
・・・いかがでしょう?
和賀の愛人殺しや、恭子の息子のひき逃げといった枝葉末節を切り捨てると、このようにまったく同じ話になってしまいます。
原作では、「人間の証明」はいくつもの視点から記述されていたストーリーが一つに収斂していくという構成のダイナミズムがあり、「砂の器」には超音波によって臓器を破壊して殺害するという清張らしからぬトリッキーな殺しの技術がみられますので、それぞれに面白さがあり甲乙つけがたいです。
- 作者: 松本清張
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しかし、超音波を使っての殺人というのは小酒井不木のパクリなんじゃないのかなぁ。
怪奇探偵小説名作選〈1〉小酒井不木集―恋愛曲線 (ちくま文庫)
- 作者: 小酒井不木,日下三蔵
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