琵琶湖に沈んだ女

中山なりあき元議員のこのツイートに、多くの批判が集まったという話は3日前にもやりましたが。



これに対する、女性からのツッコミ記事。


護身術として武術や格闘技を習った上で最も生存確率を上げる方法 護身術として武術や格闘技を習った上で最も生存確率を上げる方法

最大の利点は逃げ足が速くなること

非力な人間が武術を習うことで得られる一番の利点は逃げ足が速くなることです。

殺気というのは訓練次第で不思議と判るようになるもので、少しくらい離れてても尾行されたら早い時点でそれと気付きます。

暴漢のターゲットにされたとき、間合いを詰められる前に離脱できるのはかなり大きいです。

これは、たしかに重要なことです。とくに、体格で劣る女性が男に反撃するのは危険すぎるので、まず逃げること、そして危険を察知し回避することが重要です。武道を護身術と考えるならば、真の護身完成とは、危険な場所へ行こうとしても行けなくなることである、と渋川剛気先生(正確にはその師匠・御輿芝喜平)も言っております。


そして、「逃げ足」に注目してブックマークしたのが、脳が壊れたメンヘルマンことid:xevraであります。


んで、これを受けて書かれたエントリがこちら。


最強の武術はランニング。 - アニイズム 最強の武術はランニング。 - アニイズム


「最強の格闘技」とは何か、という問いはいつの世も男子を興奮させてきました。ある者は空手こそ最強であると標榜し、ある者は柔道こそ路上最強と誇る。プロレスこそキング・オブ・スポーツであると信じる男たちも熱い思いをぶつけ、力士の身体能力こそ最強という見方もいまだに強い。ボクシング、キック、シラット、日本拳法合気道少林寺拳法、どれも特色がありますが、そもそも「最強」を決める戦いとは何なのか。よく「ルールなしでリングで戦えばいい」という人がいますが、リングの硬さによっても有利不利は変わります。では路上で戦えばいいのか、といっても路上の戦いには法律という問題が関わってきます。『喧嘩稼業』でも、ストリートファイト最強の工藤(ヤクザの用心棒)について、忍術使いの梶原さんは「工藤はルールに守られている」と断じました。路上で相手を殺したり大けがをさせたら罪に問われるし、相手がヤクザ関係者ならさらなるトラブルになるが、リング上なら殺しても罪にならない。よって路上よりリングのほうが危険である、という論理も成立します。ことほどさように、「最強」とは何かという問いは難しい。勝利条件をどう設定するかによって、仮に試合に負けたとしても目的が達成されればいい(ファイトマネーをぶん取るとか)、という考え方もありますしね。

喧嘩稼業(4)

喧嘩稼業(4)


で、「ランニングこそ最強の武術」というのもひとつの考え方ではありますが、ここにも問題はあります。仮にこちらが柔道なり空手なりの心得があったとしても、襲撃者がもっと強かったら何にもならないように、いくらランニングを練習しても、相手がもっと足が速かったら何の役にも立ちません。


襲撃者と逃走者がどちらもランニングをやっていたらどうなるか。その、きわめて限定的なシチュエーションを余すところなく映像化した作品が、実はあるんです。



橋本忍監督の『幻の湖』です。

もうね、観てない人にこれがどんな映画なのか説明しても、何一つ絶対に伝えられない自信がありますね。「愛犬を殺されたソープ嬢が、その犯人が客として店に来たため殺そうとするが、犯人の男が走って逃げたので追いかけ、包丁を持ったままでのジョギング対決が繰り広げられる」と言ったところで、何が伝わるというのか! なので、とにかく未見の人は観れ。