絶望の国の不幸な中年たち

軽井沢でスキーバスが道路から転落し、14人が亡くなった事故ですが、死亡した乗客(全員大学生)のプロフィールが発表されています。


スキーバス事故で亡くなった乗客の方々:朝日新聞デジタル スキーバス事故で亡くなった乗客の方々:朝日新聞デジタル

就職・進学・友達…大学生たちが夢見てたもの バス事故

 長野県軽井沢町で15日に起きたスキーバス事故で、長野県警が亡くなった乗客の方々を発表した。全員が大学生だった。


(※以下、被害者の写真やSNSに投稿された「将来の夢」、遺族や友人のコメントが並ぶ)

このように、亡くなった方々のご冥福を祈る記事では、故人がいかに立派な人物だったかが強調されます。これは遺族も読む、一種の弔辞みたいなものだし、その配慮はあってしかるべきでしょう。


亡くなった運転手のことも、知人や遺族から話を聞いて、いい人だったと書かれています。
バス運転手2人も死亡、知人「何で事故になって…」:朝日新聞デジタル バス運転手2人も死亡、知人「何で事故になって…」:朝日新聞デジタル



それにしても、亡くなった若者たちは「一流大学に合格」「海外留学」「大手企業への就職内定」などなど輝かしい未来が強調され、お通夜に1200人が参列したという報道もありますが、いっぽうで亡くなった運転手は遺族が見つからず、葬儀どころか遺体の引き渡しすらできていないというから、まさに現代社会の縮図というところです。

ツイッターではこんなつぶやきも見かけました。


まぁオレも、この社会における立ち位置はどっちかといったら、間違いなく運転手側に属する人間なわけで、どうしてもこういう感じは持ってしまいますねえ。


あと、運転手の遺族が見つからない、という報道を受けてさっそく「運転していたのは朝鮮人だ」と言い出すネトウヨが出てくるのは、いつものことなのでもう慣れっこになりましたが、こういうことに慣れちゃいけないんだろうなあ。