勝負師の極意

小説家を引退すると宣言した百田尚樹&「マスコミを懲らしめる会」によって執拗に「つぶさなあかん」と攻撃されている、沖縄の地元マスコミ「琉球新報」と「沖縄タイムス」ですが、別に「反日」記事しか載せないわけではなく、こういうローカル色の豊かな記事によっても、ネット民に親しまれています。



奥武島でスク水揚げ 「ウミンチュへのボーナス」 | 沖縄タイムス+プラス 奥武島でスク水揚げ 「ウミンチュへのボーナス」 | 沖縄タイムス+プラス


ノーバン始球式」「アートメーク」と並び、日本3大釣り見出しのひとつといわれる「スク水揚げ」。「スク」とはアイゴの稚魚のことで、沖縄ではこれを塩漬けにしてアンチョビのように使ったり、生のまま酢でしめて食べたりするそうです。今年は「沖縄タイムス」が「スク水揚げ」の語句を採用し、いっぽうの「琉球新報」では「輝くスク 南城市の奥武島で水揚げ」という、誤解を避けた慎重な見出しとなっております。

スク水 sukumizu

スク水 sukumizu


これらは紙面で使用される頻度が高く、目になじみやすいですが、他にも単発のインパクト見出しとしては「アフガン航空相撲殺」「東ソープラント爆発」「中国漁船さんご密漁」「暴力二男」「楽天中島らも引退」なんてのがありました。


さて。



愛知県で、新聞配達中の男性が目出し帽をかぶった男に刃物で襲われ、重傷を負う事件がありました。現場の近くでは先月にも、目出し帽の男が刃物で人を襲う事件があり、連続通り魔事件の疑いで地元住民は恐怖しているとのことですが。


この現場が、知多郡武豊町というところなんですね。作家の家田荘子や、元プロレスラーで現ステーキ店主の松永光弘の出身地として知られています。

ミスター・デンジャー プロレス危険地帯

ミスター・デンジャー プロレス危険地帯


この地名が、新聞の見出しだとどうなるか。


まずは地元の中日新聞です。


転倒後、終始無言で執拗に切り付け 武豊襲撃、強い殺意か:社会:中日新聞(CHUNICHI Web) 転倒後、終始無言で執拗に切り付け 武豊襲撃、強い殺意か:社会:中日新聞(CHUNICHI Web)


日経新聞はこう。


新聞配達の男性重傷 愛知・武豊「ボーガンで撃たれた」  :日本経済新聞 新聞配達の男性重傷 愛知・武豊「ボーガンで撃たれた」  :日本経済新聞


これじゃ騎手の武豊が襲われたみたいじゃないか!

勝負師の極意

勝負師の極意


そしてこれが、読売新聞の愛知版だとこうなります。


「無言で襲ってきた」 武豊殺人未遂 : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 「無言で襲ってきた」 武豊殺人未遂 : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)


これじゃ武豊が殺人未遂で逮捕されたみたいじゃないか!



武豊襲撃」だと武豊は襲撃された被害者になり、「武豊殺人未遂」だと武豊が犯人になる。日本語ってホント複雑ですね。


なお、武豊町武豊に出身などのゆかりはまったくありませんが、同名の縁で、過去には2度にわたって一日町長をつとめており、現在は名誉町民として顕彰されているとのことであります。

たぶん東スポあたりがこの件で武豊のコメントを取りにいくと予想。