スレイヴ・トゥ・ザ・グラインド

小渕優子もと経産相の資金問題による辞任からまだ3日ですが、後任の宮沢洋一経産相(それにしても、よくもまあ世襲政治家ばかり出てくるものだ)にも政治資金の問題が持ち上がりました。

 宮沢洋一経済産業相資金管理団体「宮沢会」が2010年、広島市内のSMバーに政治活動費を支出していたことが23日、分かった。宮沢氏は経産省で記者団に「共同通信の配信記事で初めて知った。支出したのは事実。私自身は行っていない。事務所関係者が誤って政治資金として支出してしまった」として、政治資金収支報告書を訂正する考えを示した。

 この店は、下着姿の女性をロープで縛り、客も参加する形のショーを開催しており、政治資金の支出先として良識が問われる。野党の追及は必至といえそうだ。

 宮沢会の2010年分の政治資金収支報告書によると、同年9月6日に「交際費」の目的で広島市の繁華街にあるSMバーに1万8230円を支出していた。

 宮沢氏は広島県選出の参院議員。観劇会開催の収支をめぐる政治資金問題で小渕優子衆院議員が経産相を辞任したのを受け、今月21日に後任に就いた。

 内定後の20日に政治資金の問題を記者団に問われた宮沢氏は「『李下に冠を正さず』で、少しルールより厳しいことをしっかりやることを、われわれ全員が考えるべきと思っている。その辺はしっかりやってきている」と述べていた。

金額的には大きくないですが、かなりイメージの悪い支出ではありますね。こんな領収書が通るのは、官能作家の取材費ぐらいのモンでしょう。保守派政治家の息がかかったSMクラブ、なんていうと団鬼六とか綺羅光とかの世界ですよね。



甥っ子さんは、「私にはそういう趣味はない」とも釈明していますが、問題はそこじゃない。別にSMが好きでもいいんですけど、政治家の交際費として適切かどうか、という話です。でも、きっと野党はそういう「いかがわしい店」に支出していたことばかり追及するんだろうなぁ。それより、甥っ子さんが原発再稼働をはじめエネルギー政策の所管を担当する経産相でありながら、東京電力の株主だったということのほうが深刻な問題だと思いますけどね。



ところで。



この記事のブックマークを見ると、甥っ子さんのことをMになぞらえたコメントがけっこう見られます。

b:id:QJV97FCr
収支報告書に書いとけって女王様に命令されたんだろう

b:id:strange_dancer
なんでこんな物を請求しようとしたのか。 ひょっとして「そういうプレイ」なのか?

b:id:hi_kmd
本人が参加したかどうかは問題ではない。だがこのあと有るかもしれない言葉責めの方は、否応なく本人が参加することになるだろう。

b:id:alovesun
「本人は参加されてないとの事ですが」「はい。私は輪の外で正座をしていました」「は?」「正座をしていました」「…」「全裸で」「oh…」


いや、記事の本文中にちゃんと「下着姿の女性をロープで縛り、客も参加する形式のショー」って書いてあるじゃん。女王様じゃなくて女奴隷のほうだよ。

マゾッホとサド (晶文社クラシックス)

マゾッホとサド (晶文社クラシックス)


世間的には、SMといえば「客が奴隷となって女王様にいたぶられる」展開を思い浮かべる人のほうが多いのかなぁ。
そっちのほうがギャグテイストがあって面白いけど、実際にはM女がいたぶられる設定のショーも多いです。甥っ子大臣がMだったほうが絵面的には面白いけど、いくら遊戯とはいえ女性を縛ったり鞭で打ったりしていたら、ものすごい追及になるやろうなあ。


BBCでもこの話題は報じられ、お店のことは「Sex Club」「Sadomasochistic bar」などと表現されていますが、言い方を変えれば「Club of Sex Slaves」という表現もできますよね。吉田証言の撤回にともなう朝日新聞への締め付けにより、これで日本の名誉が回復されたと思い込む国内世論に反し、海外では「日本の右傾化と戦時性犯罪否認の気運がますます高まった」とみなされている昨今、大臣が性奴隷クラブに金を払っていたなんて、タイムリーすぎるイメージダウンですよね。内閣改造以来、完全に風向きが変わった感のある安倍政権ですが、どうせ都合が悪くなればまた晋ちゃんのOPPが発動して、また仕切り直しになるんでしょう。あの人はまだ若いから、いくらでも再チャレンジのチャンスはあるでしょうしね。