ザ・帝拳ショー

本日は、ロンドン五輪ボクシングミドル級金メダリスト、村田諒太のプロデビュー戦がありました。

101%のプライド

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村田はフジテレビと契約しており、今日の中継は、フジテレビが彼とともに売出し中のライトフライ級ボクサー、井上尚弥の日本タイトル挑戦との2本立て放送です。

ずいぶん長いこと、ゴールデンタイムでは世界タイトルマッチしか放送されない状況が続いておりましたが、国内タイトル戦や、いかに有望選手とはいえデビュー戦までもゴールデンで中継してくれるというのだから、ありがたいことです。ボクシングは本来、コンテンツとしてそれぐらいの力はあるはずなんです。



んで。




先に放送されたのが、井上の試合。井上は、日本王者の田口良一を相手に鋭いパンチを連発し、終始、試合の主導権を支配して文句なしの3−0判定勝ち。プロ4戦目でみごと日本タイトルを奪取いたしました。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130825-00000005-spnavi-fight

“怪物”井上、最短記録で王座獲得もKO逃して「ショック」

 プロボクシングの日ライトフライ級王座戦が25日にスカイアリーナ座間で行われ、挑戦者の井上尚弥(大橋)が判定3−0で王者の田口良一(ワタナベ)を破り、新王者に輝いた。井上は通算戦績を4戦4勝(3KO)とし、90年に日本バンタム級王座を獲得した辰吉丈一郎以来23年ぶりとなる国内最短試合数での日本王座獲得タイ記録をマークした。

 井上は「リードが当たり始めてペースはつかめた」と話した第3ラウンドから攻勢に出たが、王者の粘りの前に連続KO勝利は逃した。全般的なスピードに加え、相手の出鼻をくじく鋭いジャブやリズム感のあるステップワーク、コンビネーションの回転力と大物の片鱗を見せたが、前進して連打を返してくる田口を「本当にチャンピオンの意地がすごくて、まとめたいところも全然まとめさせてもらえなかった」と崩しきれなかった。それでもプロ4戦目で世界3位を相手にして優勢に試合を運んだのは、さすが。地元の座間で観衆から大きな祝福を受けた。
 ただ、「モンスター」の異名を取る大物ルーキーは試合内容に納得せず、「勝ちに徹することもできたが、KOを狙いたいと思って打ちに行った。倒しきれなかったことは、非常にショック。狙い過ぎてパンチが(相手に)見え過ぎていた部分はあると思う。それほど芯で当たっていないと思う」と唇をかんだ。

 井上は、高校生初のアマチュア7冠を達成するなど期待が大きく、WBA世界同級王者・井岡一翔(井岡)が持つ最短7戦目の世界王座獲得の国内記録更新も視野に入れているが、大橋秀行会長は「年内の(世界)挑戦はない。世界挑戦は、来年。年内にもう1戦ぐらいしたいが、それが防衛戦になるかどうかは分からない。今回の課題を次の試合で(克服を)やって、ゴーサインが出れば」と今後のプランに慎重な姿勢を見せた。

4戦目での国内戴冠は、辰吉丈一郎以来23年ぶり。辰吉は4試合目もKO勝ちでしたが、ライトフライ級の井上はバンタム級の辰吉より3階級も下なのを考えると、その実績は劣るものではないでしょう。田口も日本王者の意地を見せ(世界ランクもWBA3位である)最後までキレのいいパンチを撃ち続け、見応えのある熱戦となりました。


そして村田のデビュー戦です。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130825-00000104-spnannex-fight

村田諒太 2回TKOデビュー 東洋太平洋王者を圧倒

 ボクシングのロンドン五輪男子ミドル級金メダリストの村田諒太(27=三迫)が25日、東京・有明コロシアムでプロデビュー戦に臨み、2回2分24秒でTKO勝ちを飾った。東洋太平洋同級王者の柴田明雄(31=ワタナベ)とノンタイトル戦で契約体重(リミット73キロ)での6回戦(3分X6ラウンド)だったが、日本人ではボクシングで48年ぶり五輪金メダリストの実力を見せつけた。

 昨夏のロンドン五輪から1年。待ちに待ったゴングが鳴らされた。村田は1回から積極的に前に出る。残り1分過ぎとなったところでコーナーに追い詰め、柴田のあごを強烈な右ストレートで打ち抜く。

 柴田は尻もちをつくようにたまらずダウン。何とか立ち上がり1回終了のゴングを迎えたものの、ダメージは明らか。2回も一方的に攻め、レフェリーストップとなった。

4月のプロテストでは、デトロイトスタイルからのフリッカージャブや接近して死角から繰り出すアッパーなど、多彩なテクニックを見せた村田。今日の試合ではうって変って、ピーカブー・スタイルで顔面をがっちりガードしながら、ショートレンジで強烈なストレートを繰り出すというゴツゴツした闘い方を見せます。パンチの打ち方もやや荒っぽく、ちょっとエドウィン・バレロのパンチを思い出すところがありました。思ったよりスマートじゃない打ち方でしたね。


村田はリラックスしているのか入場のときから笑顔で、リング上でもときおり笑みを浮かべながら闘っていました。ちょっと不気味です。笑いながら闘うとか漫画かよ。
対して柴田は精神的にすっかり呑まれている様子で、動きは固く、村田のパンチに怯えるような場面も見られました。東洋太平洋チャンプとはいえ、中量級における東洋ボクサーの地位を考えるとそんなにレベルが高いとはいえない(世界ランクにも入っていない)選手なので、この試合で村田の実力を云々するわけにはいきません。村田が強いというより、柴田が悪すぎました。
今後は、適した相手を見つけるのに苦労しそうですね。日本人なら石田順裕あたりをぶつけないと、納得してもらえませんよきっと。


それより今回の中継で気になったのが、村田の関係者です。
村田諒太は、アメリカではボブ・アラムが代表をつとめるトップランク社とプロモート契約を結んでいます。今日の試合会場にもアラムが訪れており、テレビでも紹介されています。ゲストの千原ジュニア(この人もボクシングファンで有名)も、アラムとツーショットになってボブ・アラムとツーショットなんで普通ありえへん!」と感激しておりました。まあカス・ダマトに「北半球最低の男」と評されるなど毀誉褒貶の激しい人物ではあるんですけど、それでもドン・キングに比べればずいぶんマシでしょう。


で、国内では三迫ジム所属の村田ですが、同時に帝拳プロモーション所属でもある(帝拳ジム所属ではない)という、ちょっと複雑な大人の事情を抱えています。
セコンドについたのも葛西裕一だし、テレビ解説者は西岡利晃山中慎介、そしてWOWOWエキサイトマッチ帝拳プロモーション提供番組)でおなじみの香川照之という、100%帝拳といっても過言ではない布陣でした。


帝拳プロモーションは、地上波では日テレと関係が深いのですが、今度はフジテレビのボクシング中継にも乗り出してくるんでしょうかね。
何だか、馬場・猪木のBI砲を擁して人気絶頂だった日本プロレスが、日テレとテレ朝の2局中継に踏み切り、結果として馬場派と猪木派の対立を決定的にしてしまった故事を思わせるものがありますね。


香川照之は、村田諒太の今後の展望として、WBA(とマイナー団体IBO)のミドル級世界王者、ゲンナジー・ゴロフキンとの対戦を熱望して番組中でもその名を連呼していましたが、それはさすがに厳しい。たしかに村田の実力なら世界を充分に狙えるでしょうけど、ゴロフキンは史上最強クラスの強豪ですからねぇ。いくら村田でもあいつだけは無理ですよう。

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