汚れた制服!! の巻

今日のネタはこちら。


高校生のセックス相関図から幸福と不幸を考える – 橘玲 公式BLOG

つながり 社会的ネットワークの驚くべき力

つながり 社会的ネットワークの驚くべき力

クラウド時代の社会的ネットワークについて、ある高校における生徒たちの肉体関係相関図を例にひいて、「異なるグループ同士は交わらない」「友だちグループのなかで、他の友だちグループと交渉を持つのは一人だけ」という法則性を導き出すエントリです。


このほかにも、幸福度アンケートの調査結果や、喫煙者と非喫煙者の交流ネットワークも図にして、人間集団の”つながり”について興味深い考察を加えています。でもやっぱり、高校生のセックス相関図がキャッチーでいいですね。

黒い点が男子、グレーの点が女子だそうです。よく見るとホモもいますが、そもそもこの相関図が作られたのは、生徒の間に梅毒が流行したため、聞き取り調査を行ってのこと。向こうの高校生はゴム使わないんですかね。


と、ここで「高校生の間に梅毒が流行」というキーワードから、即座に『ドーベルマン刑事』を思い出した人は手を挙げなさい。

今も「別冊漫画ゴラク」連載の『ザ・松田』で、細かいことは気にせずド外道を始末し続ける平松伸二のデビュー作『ドーベルマン刑事』には、細かいことを気にしなさすぎたため、初版の単行本にのみ収録されたエピソードがいくつもあります。多くの読者にトラウマを与えている名作「汚れた制服!!」もその一つで、この旧ジャンプコミックス版でしか読むことができません。



「汚れた制服!!」は、かつてグレていたものの、ドーベルマン・加納刑事の仕置によって更生・結婚したバーテンの中尾が、以前に買春した女子高生(当時「援助交際」という言葉はなかった)から梅毒をうつされていて、自分の子どもにも感染したのを逆恨みして、エンコー女子高生を片っ端から殺し、学校を占拠して赤ん坊のボロボロの顔を見せつけ、「てめえらみんなその制服の内に菌を飼ってるんだぞー!」「殺してやる! 菌といっしょに殺してやる!」と叫ぶというお話です。ボロボロに崩れた赤ん坊の顔をどアップで見せつけるあたりは、かつての「少年ジャンプ」にあったワイルドで殺伐としたムードがいかんなく現れています。


この逆ギレ男に、加納刑事は「たしかにそのガキどもも悪い! しかしお前も悪い! なぜ血液検査をしなかった! 結婚前に血液検査をするのは常識だ!」と、常識があるのかないのかわからない説教をかまします。いやそれで殺人は正当化されねえだろ。


そして中尾は赤ん坊を抱いたまま飛び降り自殺し、加納刑事は女子高生たちに向かって「遊ぶのもいいが、その前に病気の怖さは知っておけ!」とシャウトして終わるのでした。


とにかく「女子高生」というものを汚らしい、忌むべき存在として描いた、ミソジニーの塊のようなエピソードです。
もしかしてこのエピソードって、武論尊先生がどっかで病気をもらってきたかなんかして、それで書かれたんじゃないでしょうね。