生きて虜囚の辱めを受けず
多少のことには動じないと自負しているぼくですが、ノルウェーのテロ事件にはさすがに衝撃を受けました。76人という犠牲者数は単独犯による大量殺人では史上最悪で、警官の扮装をして犠牲者を並ばせて銃を乱射するという手口は、1929年2月14日にシカゴで起こった”聖バレンタインデーの虐殺”(アル・カポネ配下の殺し屋がバッグス・モラン一家の構成員6人と通行人1人を殺害した)を彷彿とさせるものがあります。
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んで、逮捕された容疑者は反イスラム・反多文化主義者で、日本や韓国を「反多文化主義の理想的な国」と的外れな賞賛をしていたそうですが、今度はこんな要望を出しているとか。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110802/erp11080221410006-n1.htm
ノルウェー・連続テロ容疑者 精神鑑定に日本人を要求 「名誉についての価値を理解している」
AP通信によると、7月に起きたノルウェー連続テロで逮捕されたアンネシュ・ブレイビク容疑者(32)の弁護人は2日、同容疑者が自分に対する精神鑑定を日本人専門家に委託するよう要求していることを明らかにした。
弁護人は「ブレイビク容疑者は、日本人は名誉についての価値を理解しており、日本人専門家の方が欧州のどの国の専門家より自分をずっと良く理解できると考えている」と話した。
同容疑者はインターネット上に掲載した約1500ページの文書「マニフェスト」の中で、日本は多文化主義を取っておらずイスラム系移民が少ないなどと高く評価。会ってみたい人物の一人として麻生太郎元首相の名前も挙げていた。
7月22日のテロで70人以上を殺害したとして逮捕された同容疑者に対する公判は、精神鑑定などを経て来年、始まる見通し。(共同)
おいおい、あんまり買い被るなよ。日本の専門家って、福島章とか小田晋とかだぜ。
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日本人にも排外主義者はそりゃいますけど、ブレイビク容疑者の凶行を「名誉」と受け取る人はさすがにいないと思うなぁ。それに、日本には「生きて虜囚の辱めを受けず」という言葉もあることを、誰か教えてやってほしいですね。
- 戦陣訓
のうのうと生きて捕まっているくせに、何が「名誉」だ。