なんて素敵にジャパネスク

ぼくは日本人であることに誇りを持っています。日本には長い歴史の中で培われた、固有の美しく豊かな文化があり、四季折々の自然があり、現代では民主主義のもとに言論の自由表現の自由が保障され、経済的にも比較的豊かな、素晴らしい国だと思っています。


もちろん、その文化はすべてが手放しで称賛されるべきものではなく、日本に特有の悪い文化も確実に存在します。でもこれはどこの国にもそれぞれ固有の悪習があるもので、それゆえに日本という国を貶めるべきものではないと考えています。


近代の歴史においては、帝国主義ファシズムによって国内外の人を苦しめ、多くの人命を奪うことになりました。これは帝国主義に走ったすべての国と同じく、反省し、あやまちを繰り返さないことが必要です。決して過去を否定することなく、向き合うことこそ日本人としての誇りにともなう責任ではないでしょうか。


そして、日本人の誇りとは、決して朝鮮人でないこと、中国人でないことの誇りではありません。朝鮮半島や中国大陸にはそれぞれ固有の文化があり、政治体制には問題があっても、民族としての優劣は決して存在しません。ごく当たり前のことです。



ぼくが持っている、日本人の誇りとはこういうものです。


では、日本人の定義とはいったい何でしょうか。
これは大変に難しい問題で、アイヌ琉球民族を日本人に含めるかどうかも、学者の研究対象になっています。

また、外国から日本に帰化した人物を社会が「日本人」とみなすかどうか。日本生まれで日本育ち、日本国籍ハーフナー・マイクを「日本人」とみなす人はあまり多くないでしょうし、平沼赳夫議員が蓮舫議員のことを「もともと日本人じゃない」と評したこともよく知られています。蓮舫は台湾人と日本人のハーフでもともと日本国籍も持っていた人ですが、保守的な人からはこうみなされてしまいます。


昔は、三代にわたって江戸に住んでなければ江戸っ子ではないといわれましたが、在日コリアンにはすでに在日七世なんて人もいます。帰化したとしてもあくまで「韓国系日本人」であり(それはそれでいいんだけど)大和民族とは違う存在として扱われます。


これほど難しい日本人の定義ですが、明確な基準を打ち出した大学教授がいました。
札幌医科大学の高田純という教授です。専門は社会学ではなく放射線防護学だそうですが、すごく斬新な基準です。

問 日本人の定義はなんでしょうか?

  • 1)先祖代々、日本列島に暮らしている。
  • 2)先祖が、外国からの侵略や圧力に対して戦った。
  • 3)現在、危険国からの工作員たちと戦っている。
  • 4)単に、日本国籍があるからといっても、1、2、3に当てはまらない人間は日本人ではない。


ぼくの場合は、

  • 1)祖父母が戦前に満州に住んでいたのをのぞき、知ってる範囲内では先祖代々、日本列島に暮らしている。○
  • 2)農民の子孫なので、そんなご立派な先祖はいない。 祖父も戦争に行ってない。×
  • 3)外国の工作員なんて見たこともない。×
  • 4)よってワッシュは日本人ではない。×

という結論に達しました。ではぼくはなに人なんでしょうか。


高田教授によれば、菅直人もと総理はコリアンであって日本人ではないそうですが、韓国人にも同じ基準を適用するのであれば、

  • 1)先祖代々、朝鮮半島に暮らし
  • 2)先祖が、外国からの侵略や圧力に対して戦った
  • 3)現在、危険国からの工作員たちと戦っている

そんな人でなければ韓国人とはみなされないはずです。ですが菅氏は、江戸時代には庄屋をつとめていた豪族の出身で、祖父は地方議員、父は日本の実業家なので、まず1)は×です。自動的に2)も×です。したがって菅直人はコリアンではありません。まぁこのテの人から言わせれば、経歴も家系図も捏造だってことになるんでしょうけど。


愛国系の人は、よく他人のことを「あいつは日本人じゃない」と決めつけますが、ではなに人だと言いたいんでしょうか。ネットでは在日認定というのがはびこっていますが(どんな著名人の名でも、ググると関連ワードに必ず「○○ 在日」と出てくる)韓国人だって愛国心がなくちゃ「あいつは韓国人じゃない」と言われちゃうでしょう。


ぼくが日本人じゃないんだったら、地球人でもなんでも好きなように呼んでもらってけっこうです。ただ、韓国人でも中国人でもないですよ。そのための条件をひとつも満たしてないんですから。まぁ、あちら方面の人から言わせれば、日本人の条件を満たしてないことが韓国人や中国人の条件になるんでしょうけどね。


ちなみに、地球人とそれ以外の境界というのも問題になるところで、『ウルトラセブン』第42話「ノンマルトの使者」では、人類以前に栄えた知的生命体で、海底に住んでいるノンマルトが、人類が海底にまで進出してきたことに危機感をおぼえて、地上に攻撃を仕掛けてきます。

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ここでは、ウルトラ警備隊のキリヤマ隊長(中山昭二)がノンマルトの海底基地を全滅させ(ふははははと笑う)、ノンマルトが使役する怪獣ガイロスもセブンに倒され、ノンマルトは滅んで終わります。


また、『ウルトラマンマックス』最終回でも、地底文明デロスが、地上人の環境破壊に危機感をおぼえて、地上に攻撃を仕掛けてきました。

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ですがこのときは、主人公のトウマ・カイト(青山草太)が変身しようとしても、カイトとは別人格であるウルトラマンマックスは「これは地球人どうしの戦争だから、どちらかに肩入れすることはできない」と中立し、あくまで人類と地底人との話し合いによる解決をうながすのでした。


子ども向けの特撮番組ですら微妙なテーマなのに、勝手な線引きで人を日本人とそれ以外に分けようというのだから、高田キョージュという人はつくづくすごいですね。ちなみにこの人は幸福の科学と密接な関係がありますので、その思想も推して知るべしというところでしょう。