プロレス大貧民が本当に貧しかった件

別冊宝島の『プロレス大貧民』がAmazonから届きました。

プロレス 大貧民 (別冊宝島) (別冊宝島 1792 ノンフィクション)

プロレス 大貧民 (別冊宝島) (別冊宝島 1792 ノンフィクション)

正直いって、今回は低調です。TARUのヘイト暴行事件についても、「全真相」と銘打ったわりに目新しい事実はとくになく、渕正信のインタビューを取ってはいても「オレは何も知らない」というばかり。意味がありません。K-1が潰れるとかいわれてもそんなのみんな知ってるし、ゴマシオと谷津嘉章の対談とかWJネタがウケたからって引っ張りすぎだし、ターザン山本石巻の被災女性と婚約したとかいわれたってそんなモン誰ひとり何の興味もありません。多少は資料的価値がありそうなのが、他業種に転身したレスラーの一覧ぐらいですかね。意外とカタギの仕事についている人が多いようです。


だいたい、巻頭に掲げた「マット界相関図」の時点で、

マジメに作ってるとは思えないノリです。だって、

こんな誤植ってあるぅ?西暦20101年って。『吸血鬼ハンターD』の時代設定より八千年も未来やないですか。


唯一の楽しみである原田久仁信の劇画は、今回は橋本真也ネタでした。前夫人である橋本かずみの手記と、後輩の証言をもとにした回顧ものですが、全体的に甘いつくり。田山レフェリーがまったく似ていなかったり、新人時代の小島聡がすでに鼻テープをつけていたり。あと、橋本が天山広吉に向けてエアガンを乱射するエピソードがあるのですが、これは「人に向けて撃たない」というトイガンファン最低限のマナーを、完全に破った行為ですね。橋本には、エアーガンで撃ったスズメを焼き鳥にして後輩に食べさせたというエピソードも伝わっていますので、「生き物を撃たない」というマナーも完全に破っています。リングの上では多少の掟破りも許されるのがプロレスの奥深さですが、トイガンを嗜む者としては掟破りはやめてほしかったですね。

あと、この銃は最新式のモデルなので橋本の生前には発売されていませんでした。考証が甘いなぁ。