心を何にたとえよう

今回の大災害によって、多くのフィクションや楽曲が自粛を余儀なくされています。『ヒアアフター』の上映中止や『唐山大地震』の延期のみならず、サザンオールスターズが「TSUNAMI」を歌う日はおそらく二度と来ないでしょうし(「津波のような侘しさに怯えてる」という歌詞があるが、こちとら津波そのものに怯えているんである)『帰ってきたウルトラマン』の、津波怪獣シーモンスと竜巻怪獣シーゴラスの話も当分は再放送不可でしょう。

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あの話では、新マンはシーゴラスが巻き起こした津波をウルトラバリヤーで跳ね返しましたが、エネルギーを使い果たして倒れてしまいました。今回の震災から間もなく、マレーシアの新聞が、ウルトラマン津波から逃げる漫画を載せて批判されましたが、

これはデザインからいって初代ウルトラマンなので、ウルトラバリヤーは習得していなかったんでしょうね。


日本のアニメでは、『未来少年コナン』が津波を描いているため、キッズステーションでの放送を休止しています。

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そして、宮崎駿監督作品では『崖の上のポニョ』もかなりヤバいでしょう。
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このように、追い詰められた宮さんではありますが、新たな企画作品『コクリコ坂から』の主題歌発表会見ではこう発言しているとか。


http://www.asahi.com/showbiz/manga/TKY201103280347.html

宮崎駿監督「絶望する必要ない」 大震災への思い語る

 スタジオジブリ宮崎駿監督(70)が28日、自ら企画したアニメ映画「コクリコ坂から」の主題歌を発表する記者会見で東日本大震災について思いを述べた。

 「埋葬も出来ないままがれきに埋もれている人々を抱えている国で、原子力発電所の事故で国土の一部を失いつつある国で、自分たちはアニメを作っているという自覚を持っている」と話し、「今の時代に応えるため、精いっぱい映画を作っていきたい」。

 「残念なことに、私たちの文明はこの試練に耐えられない。これからどんな文明を作っていくのか、模索を始めなければならないと思う。誰のせいだと言う前に、謙虚な気持ちでこの事態に向き合わねばならない」と述べた。

 また、「僕たちの島は繰り返し地震と台風と津波に襲われてきた。しかし、豊かな自然に恵まれている。多くの困難や苦しみがあっても、より美しい島にしていく努力をするかいがあると思っている。いま、あまりりっぱなことを言いたくはないが、僕たちは絶望する必要はない」と語った。

 東京などで避難や買い占めが起きていることについて、「僕はこの年齢ですから一歩も退くつもりはありません。乳児については配慮しなければなりませんが、僕と同じくらいの年齢の人が水を買うために並んでいる。もってのほかだと思います」と厳しい表情で述べた。

 「コクリコ坂から」は宮崎吾朗監督作品。1963年の横浜を舞台にしている。7月16日公開予定。

人間には災害などの困難を乗り越えて生きていく力があり、絶望する必要はない、と宮さんは言っていますが、監督の名前を見る限り、映画の出来に関しては絶望する必要があると思いますね。

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