地獄の神話

ワイルド7 [愛蔵版] 1

ワイルド7 [愛蔵版] 1

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瑛太がダークヒーローに!悪党警察官役でバイクアクションも!「ワイルド7」が実写映画化決定!

 1969年から1979年まで「週刊少年キング」に連載され、爆発的な人気を博した望月三起也原作のコミック「ワイルド7」が、瑛太を主演に迎えて実写映画化されることが明らかになった。瑛太が演じるのは、犯罪者の中から選ばれた7人の警察官(ワイルド7)のリーダー。「悪が悪を裁く」という斬新な設定の本作で、見事なダークヒーローぶりを見せてくれそうだ。

 どちらかというとソフトなイメージの瑛太が、映画の中ではとびっきりの悪党となって同じ悪を討つ! 望月三起也の原作は「バイクに乗った七人のアウトロー警視」というキャッチコピーで、革新的な設定とスピーディーな展開が多くの熱狂者を生んだ伝説のコミック。瑛太が演じる主人公・飛葉大陸(ひばだいろく)は、ワイルド7の中で最年少でありながら実働部隊のリーダーを務めており、荒々しさの中にカリスマ性を感じさせるあたりは瑛太とも共通している。日本映画には珍しく、大迫力のバイクアクションが見どころの一つとなっている本作ではバイクを運転できることがキャスティングの条件だったが、大型二輪免許保持者である瑛太はぴったり当てはまった。

 監督を務めるのは映画『海猿』シリーズの羽住英一郎。まるでハリウッド映画と見まごうばかりの迫力のある映像を撮る手腕には定評があり、それについては羽住監督も「伝説の原作をリスペクトしながら、スケールの大きな新しい痛快アクション・エンターテインメント映画にしたいと思っているので、瑛太には観客の度肝を抜く強烈なニューヒーローを演じてもらいたいです!」と自身の持ち味を大きく生かすつもりであることを語った。脚本づくりには羽住監督を中心に1年近くを費やしたということで、作品のクオリティーには期待できそうだ。阿部秀司プロデューサーも「いかに人気コミックであったとはいえ、40年近い時の隔たりがある。現代にマッチするストーリーを構築しなければならない」と2年前の企画スタートからストーリーを現代に置き換えることに尽力したことを明かした。

 本作最大の魅力は、一見どうしようもない悪人で社会のはみ出し者であるワイルド7が悪と戦うというカッコよさ。巨悪を退治するためならば手段を選ばないその姿は、最新のCGを駆使したハリウッド顔負けのアクションで描かれる一大スペクタクルとも相まって、観客を痛快な気分にさせてくれること間違いなし。映画やテレビで流行している警察ものとは一味も二味も違うダークヒーロー・ポリス・アクション・ストーリー。クランクインは3月後半を予定している。

ここ数年、古い漫画が実写映画になることが多いですが、『ワイルド7』はそもそもB級アクション漫画なので、あんまり大作にしないでほしいですね。『ブラックエンジェルズ』みたいにVシネでちょうどいいくらいなんだけどなぁ。

ブラック・エンジェルズ [DVD]

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ワイルド7』は、1972年にもテレビドラマとして実写化されました。それを引き合いに出して、今回の映画に批判的なことを言う人もいますけど、あのドラマだって原作とはぜんぜん違う話になってましたしねぇ。


とはいうものの、瑛太のアルカイックな顔立ちは、童顔な飛葉ちゃんとはちょっとイメージが違う気がしますけどね。ドラマ版の小野進也はまぁイケてましたが、その代わり、伊達男のはずの八百がもっさりした手塚茂夫(『太陽にほえろ!』でジーパン刑事を射殺していた)になっていたモンです。世界はマイケル中山(中山エミリのお父さん)が演じていて、これがいちばん原作のイメージに近かったですね。


今回の映画では、どの辺のエピソードが取り上げられるんでしょうか。ワイルド誕生篇「野性の七人」は主人公たちのキャラ立ちもいいし長さも適度ではありますが、エピソード単位の面白さでいえば「地獄の神話」あたりがいいんだけどなぁ。

ワイルド7 12 [地獄の神話] 前編 (12) (ぶんか社コミック文庫)

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「熱砂の帝王」および「超高層の対決」も抜群に面白いし悪役もかっこいいんですけど、ワイルド7のメンバーが飛葉ひとりしか出てこないんですよね。


まぁここは原作との整合性にこだわらず、オリジナルの話にしてくれればいいと思いますね。どうせ原作もそんなに緻密な話じゃないんだし。投げっ放しになった伏線がいったい何個あったことやら。飛葉が月に一度は少年院を脱獄していた理由とか、いかにも意味ありげだったのになぁ。