野性の七人

今日は『ワイルド7』を観てきたんです。


【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|ワイルド7


典型的な「いんだよ細けえことは」映画でした。原作やアニメでよく見る、いつもどおりのワイルド7です。飛葉大陸はじめならず者が集まって戦闘集団を結成するものの、権力に睨まれて潰されそうになり、起死回生の反撃を試みるも絶体絶命のピンチに陥るが、最後は草波隊長が助けてくれる。そのアウトラインから外れることはなく、バイクや銃撃戦のアクションも楽しめます。敵を倒すためにワイルドが突撃する必然性がないこと(最初から草波一人で事足りるだろ)とか、死者を出してはいけないのにド派手な銃撃戦を繰り広げることとか、気になることはいくつもありますがそんなことはどうでもいいんです、なにしろワイルド7なんだから。細かいことを気にしていては『ワイルド7』は楽しめません。いくつもの伏線を投げっ放しにして、国際的謀略の話だったはずなのに華道の家元と家政婦がラスボスになったりしてましたからねぇ。そもそもB級漫画なんですよ『ワイルド7』は。

ワイルド7 R (マンサンコミックス)

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今回はメンバーも原作と変わっています。八百と両国とチャーシューがいなくなり、代わりに「パイロウ」「ソックス」「B・B・Q」の三人が加わっています。おそらく、メンバーをなるべくイケメンで揃えるために、ブサイクなキャラをなくしたのでしょう。両国の「爆弾魔」という設定はパイロウに、八百の「詐欺師」という設定はソックスに受け継がれていますので、よしとします。パイロウはちゃんとサイドカーからミサイルを発射するし。世界が殉職してユキが加入するのも、キャスティングを見ただけでわかる即決事項なので誰もネタバレとか気にしないよね。


飛葉が「守りたいものがある」と言って戦うあたりはちょっといただけませんでしたが、今の邦画で戦闘を描くにはこういうセリフを入れないといけないんでしょう。原作の飛葉は絶対そんなこといわないツンデレキャラなんですが、そこは大目に見ないといけないですね。あと、せっかく深田恭子をユキ役に起用しておきながら、露出度が低すぎるのはどうかと思いましたね。ユキといえば『ワイルド7』No.1のセクシー要員なのだから、そこはちゃんとしてもらわないと。ポールダンサーの役で松本さゆきがチョイ出演していたのですが、なんならこっちにユキ役をやってもらってもよかったと思いますね。

『Matsumoto Sayuki/松本さゆき』 松本さゆき 全解放。 ([バラエティ])

『Matsumoto Sayuki/松本さゆき』 松本さゆき 全解放。 ([バラエティ])


それにしても、いまどき『ワイルド7』を映画化してどんな人が観るのだろう、と思っていたのですが、劇場は女子中高生が6割ぐらい、家族連れが3割ぐらいでした。女の子たちは瑛太めあてか丸山隆平めあてかわかりませんが、ちゃんと楽しんでくれたでしょうか。