新書館の漫画って初めて買った気がする

きのう、『殺人事件がわかる本』といっしょに、内藤泰弘の『血界戦線』と、荒川弘の『百姓貴族』も買ってきてあったので、とりあえず読む。

血界戦線 1 ―魔封街結社― (ジャンプコミックス)

血界戦線 1 ―魔封街結社― (ジャンプコミックス)

百姓貴族 (1) (ウィングス・コミックス)

百姓貴族 (1) (ウィングス・コミックス)

血界戦線』の方は、連載前のプロトタイプ読み切り(主人公たちを読者に紹介する、チュートリアル的な役割があった)が収録されてないので、この巻だけ読んでもクラウスたちの能力がよくわからなかったのですが、世界観は完全に菊地秀行の”新宿”シリーズなので、そう思って読めば内容そのものはシンプルでわかりやすいです。
前作『トライガン・マキシマム』があまり色気のない作品だった(女性キャラはそれなりに出てるんだけど)せいか、主人公方にも敵方にもセクシー美女を配しているあたりは、集英社というメジャー出版社での仕事に賭けるプロ意識のあらわれでしょうか。


百姓貴族』の方は、「農家」という職能についてより、むしろ「北海道」という地域性が強く出た内容になってますね。これが、仙台のコメ農家とか山形のさくらんぼ農家とかになると、まったく違ったものになると思います。でも漫画的にはやっぱり北海道の酪農家のほうが絵としておいしいかなぁ。


ちなみに、荒川弘は自画像として、表紙にもある牛の絵を使っています。漫画家の自画像には、普通に似顔絵を描くタイプやわざと似ても似つかない美形(またはブサイク)に描くタイプ、ロボットや動物に変換するタイプなどがあり、荒川弘の場合は動物タイプということになりますが、『鋼の錬金術師』で小学館漫画賞を受賞したときの写真を見たら、ほんとうにこの牛の絵そっくりなのでびっくりしました。二年前に出産していたそうですが、その時期にも連載を休んでないのでホントに牛なみの頑健な身体をしてたんですねぇ。


(これに絡み、冨樫義博が育児休暇のため連載を休んだのをどうこう言う人もいるが、その辺は個人のライフスタイルだから、荒川弘が連載に穴を空けなかったのはすごいけど、「休まない」ことをことさら持ち上げるのもどうかと思う)