平壌の冷たい夏

買ってきましたよ、別冊宝島『プロレス暗夜行路』。

プロレス 暗夜行路 (別冊宝島1648 ノンフィクション) (別冊宝島 1648 ノンフィクション)

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今回の記事内容は、三沢光晴の死から田上明の社長就任、百田光雄の退社などノア特集「三沢光晴が泣いている」を柱に、新日本プロレスが史上初のドーム興行を行った1989年の最高経営会議「月曜会」(猪木や坂口征二山本小鉄ら新日の役員と、テレビ朝日の幹部が出席していた)議事録、インリンのギャラ未払い裁判に見るハッスルの崩壊などがありますが、やはり見どころは地獄のど真ん中、WJプロレスの目ん玉飛び出る設立企画書と、おなじみのゴマシオ永島を主人公とする原田久仁信の劇画平壌の冷たい夏』です。


1995年4月の平壌「平和の祭典」は、佐々木健介北斗晶が結婚するきっかけになったことでも有名ですが、その裏では、長州力韓国籍レスラーが入国できずに不参加だったことや、「グッハッハ!」でおなじみのタニマチ、福田政二社長が朝銀から引っ張った2億円をゴマシオとミツオに貸し付けていたことなど深い話が満載。
渡航前のミーティングで、ピリピリしているゴマシオに橋本真也「メシは何が出るんですか?」と能天気な質問をしていた(ゴマシオは「この世にお前が食えないものはねえだろッ!!」と返答している)あたりのすっとぼけたユーモア感覚もすばらしく、平壌空港からの帰り際にやっぱり監禁されるゴマシオは、もはや円熟の境地に達しています。


スコット・ノートンが全く似ていないあたりはご愛嬌ということで、やっぱり今回も買うしか…ねえだろッ!!