おれたちの街

本日は、山形市で開かれている「小説家になろう講座」を受けてまいりました。


今月の講師は、逢坂剛先生です。

おれたちの街 (4) 御茶ノ水警察シリーズ

おれたちの街 (4) 御茶ノ水警察シリーズ

文章を味わう上で、漢字と仮名の使い分けや、てにおはの使い方はとても大切です。


たとえば、「大事の前の小事」という場合は「大事」と漢字で書きますが、「だいじなことなので二度いいました」の場合はひらがなの方が通じやすいです。動詞で「上司の命令に従って行動した」という場合は「従って」と漢字で、接続詞で「被害者の部屋に入ることができたのは君だけだ。したがって、犯人は君だ」という場合は「したがって」とひらがなで書いたほうが感じが出ます。


また、てにおはに関しては、

  • A:○○に罠をかける
  • B:○○を罠にかける

という二つの使い分けについて、逢坂先生が、受講生の意見を求めました。


これは人それぞれで、「Aは人間が相手でBはそれ以外も含む」「Aは物理的な罠でBは心理的」などの意見も出ましたが、ぼくは「Aは仕掛けを作っている状態で、Bは獲物がかかっている状態」と答えました。逢坂先生もこれと同じ考えだと言ってくださったのは嬉しかったのですが、でもこれは「どれも正解」なんだそうです。
つまり、この二つを明確に使い分ける、自分なりの基準を持つことが必要なんですね。

ありがとうございました。


このほかにも、『燃える地の果てに』の着想のきっかけは神保町のワゴンセールで見かけた一冊の小冊子だったという創作秘話とか、

燃える地の果てに〈上〉 (文春文庫)

燃える地の果てに〈上〉 (文春文庫)

「時代劇では”です”という語尾は使わない」「地の文では”彼””彼女”という語は使わずに人物の名前を書き、章が変わったらもう一度フルネームで書く」などの逢坂流ルールも教えていただきました。


懇親会では、逢坂先生お得意のフラメンコ・ギターまで聴かせていただけるという光栄に浴することができました。


来月の告知