第三の「カテエ」男、登場
プロレスファンの間で、何年も前に潰れた団体であるWJプロレスのことが話題に上り始めたのは、別冊宝島『プロレス下流地帯』が発売された今年2月ごろのことだったでしょうか。
プロレス 下流地帯 (別冊宝島 1599 ノンフィクション)
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2009/02/19
- メディア: 単行本
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プロレス「地獄変」 (別冊宝島 1630 ノンフィクション)
- 作者: 原田久仁信
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- 発売日: 2009/05/23
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おかげで、ほぼ忘れ去られた黒歴史であるWJがにわかに脚光を浴びることになり、食事シーンのひとコマだけで石井智宏には「シウマイ」、引退した宇和野貴史には「うどん」というニックネームが付くことになり、「ゴマシオ」永島氏はkamiproでインタビューを受けています。
http://www.kamipro.com/photonews/detail.php?id=1245415547
カ…カテエ…
で、別冊宝島の劇画では永島氏を主人公とし、彼の主観をもとにしてストーリーを構成していますが、ムックの記事本文では永島氏のことを痛烈に批判しているという、ダブルスタンダードというか両論併記というか、とにかくそういうスタンスでやっているのですが、ここにきて新たな当事者がWJを語り始めました。
元レッスル夢ファクトリー社長で、元WJ常務取締役だった高田龍氏のブログです。
この人が夢ファク時代、とくに福田雅一のことを語る文章は実に味がありこちらも必読ですが、今月からは「実録WJ」の連載がはじまっています。
高田氏とは因縁深い谷津嘉章や、ゴマシオが語るWJ崩壊の顛末について、どれも自分を善意の第三者的ポジションにおいており事実を曲げている、として氏の知る本当の事実を書くというのですが、「序」として書いている旗揚げ前のエピソードの時点でもう味わい深すぎて絶対の必読です。
とくに、ゴマシオと編集者との打ち合わせ中に、酔って原稿料の前借りを執拗に頼み込むゴマシオの醜態に耐え切れず肩代わりを申し出るあたりの嫌気の差しグアイには、読んでいるこちらも気分的にシンクロしてきて、社会人として大切なサムシングのありかを確認したくなることウケアイです。
まぁそれにしても、事業に失敗して莫大な負債を抱えた人のことを物笑いの種にしようというのだから、プロレスファンというのはつくづく因果な性分ですね。